(画像提供:wowkorea)
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文在寅(ムン・ジェイン)大統領が2019年、日本の大韓民国に対する素材・部品・装備の輸出規制開始当時、「今が“素・部・装”の独立を達成できる勝負所だと思うが、どのようにこのようなメッセージを建議することができるのか」と叱咤したと、韓国大統領府のパク・スヒョン国民疎通秘書官が今月1日に回顧した。

 文大統領は当時、参謀たちの意見が反映されたメッセージ草案を確認した後、緊急会議を召集して「囲碁のやり方を知っているのか。囲碁を打つ時、勝負どころだと思う時がある」とし、「この問題を扱う中で、今が囲碁で言うところの勝負所だと思わなかったのか」という言葉で叱責したというエピソードをパク秘書官が自身のSNSを通して公開した。

 パク秘書官は当時を思い浮かべながら「多数の参謀たちの意見によって、大統領にメッセージの草案が上がった」とし、「全体的な対日関係ではなくとも、少なくとも素材・部品・装備に対する方向性は確実に決めなければならない重大な岐路であり、ひいては素材・部品・装備の輸出規制を触発した慰安婦判決問題につながって歴史問題に関する私たちの原則と姿勢にまで続く瞬間だった」と振り返った。

 日本は2019年7月1日、韓国の重要輸出品である半導体とディスプレイの作成工程で使われるフッ化水素・フォトレジスト・フルオリンポリイミドの3品目に対する輸出規制を施行すると発表した。慰安婦問題などをめぐって日韓間の葛藤が高まり、政治的な論理によって韓国をホワイト国家リストから排除したのだ。

 当時の韓国大統領府の参謀たちの結論は“素材・部品・装備の独立”よりは“外交的方法による解決”に傾いていた。パク秘書官は「大統領府は慌ただしく、すべての単位の会議は緊張感が漂った討論が行われた。その結果、大統領のメッセージの方向が決まった」とし、「仕方がないという“現実論”だったが、結局は正面からの対応を避ける道だった」と述懐した。

 ただ、文大統領は参謀たちの意見が反映されたメッセージの草案を確認して沈黙した。パク首席は「文大統領を近くで補佐した参謀は大統領の沈黙が“大変な怒り”を意味するということをよく知っていた」とし、文大統領の“勝負所”発言を置いて「文大統領の普段の話し方とスタイルを考えると予想していた通り、莫大な叱責だった」とした。

 それとともに「この危機を克服できなければ、永遠に技術独立の道はない」という指導者の孤独な決断と強い意志が参謀たちに伝わった」とし、「そうして2年前の“素・部・装独立運動”の方向が決まった」と紹介した。

 パク秘書官は「素・部・装の独立は“反日”とは違う、韓国産業と経済への"国益"」とし、「産業経済的な隷属を脱し、新しい産業生態系を築こうとする努力はあまりにも当然で、ためらっていてはならない。大統領の決断と参謀たちの躊躇いの差は国民に対する信頼の有無」と強調した。

 さらに「大統領も自身の決断が日韓関係に及ぼす影響が気にかからないはずがありますか」と質問を投げかけ、「ただ、文大統領は国民が一緒に乗り越えてくれるだろうという固い信頼から肩に重くのしかかっていた恐怖を勝ち抜いた」と考えた。

 2年が経った今、素材・部品・装備の100大重要部品の対日依存度が31.4%から24.9%に下がり、市場総額1兆ウォン(約980万円)以上の素材・部品・装備に関する中堅・中小企業の数も13社から31社に2倍以上増加した。パク秘書官は「まだ進むべき道と克服すべき課題は残っているが、素・部・装の独立運動は成功裏に現在進行中」とし、「国民と共に、最終的には“素・部・装独立記念日”を作り上げる」と自信を示した。

 パク秘書官は「素・部・装独立運動2周年に大統領の洞察と決断、国民に対する信頼に敬意を表する」と文を結んだ。

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