福島原発事故から8年間で日本産水産物の輸入量が大幅減少(画像提供:wowkorea)
福島原発事故から8年間で日本産水産物の輸入量が大幅減少(画像提供:wowkorea)

 2011年3月の福島原発事故後、日本産水産物輸入量が8年間で60%近く減少したことが分かった。逆に韓国産水産物の日本向け輸出は原発事故による“特需”を享受できなかった。

 韓国食品コミュニケーションフォーラムによると25日、釜山大学貿易学部のシム・ギウン教授チームが福島原発事故後に韓国と日本の水産物生産・消費・為替レートなどの変数が両国の水産物交易に及ぼした影響を分析した結果、このように明らかになった。この研究結果(福島原発事故後の日韓水産物交易の変化)は韓国貿易研究院が出版している学術誌『貿易研究』の最近号に掲載された。

 2011年3月に発生した東日本大震災による福島原発事故後、日本産水産物の韓国への輸入量が急激に減少した。事故発生直前の2010年、日本産水産物の輸入額は2.26億ドル(約250億3300万円)だったが、事故が起きた2011年とその翌年の2012年には金額基準で輸入がそれぞれ2010年比で25.5%と47.4%減少した。

 2015年から日本産水産物の輸入額規模がやや回復したが、事故発生前に比べれば40%水準に止まっている。重量基準で2011年以後の日本産水産物の輸入量は持続的に減少しており、2019年には2010年の輸入量(3万4,904トン)の39%水準を記録した。重量基準で2010年に8万4,222トンに達した日本産水産物の輸入量は2011年に5万6,310トン、2012年に3万9,826トン、2018年に3万4,904トン、2019年に3万2,941トンを記録した。2010年比で輸入重量が60%ほど減少したということだ。輸入額基準でも原発事故後、急激に減少し、2019年の輸入額は2010年比で60.6%レベルを保っている。具体的には2010年の2.26億ドル(約250億3300万円)から2011年に1.69億ドル(約187億1900万円)、2012年に1.19億ドル(約131億8100万円)、2018年に1.48億ドル(約163億9300万円)、2019年に1.37億ドル(約151億7500万円)分の日本産水産物が韓国に輸入された。。

 これは、日本産水産物の放射能汚染を巡る恐怖が韓国の消費者の消費を萎縮させた結果だと研究チームは解釈している。さらに、韓国政府が2012年に断行した福島県周辺の8県で生産された50の水産物の輸入禁止措置と2013年9月の輸入禁止対象を該当8県のすべての水産物に拡大した措置が日本産水産物の輸入減少に拍車をかけたものと推定される。

 一方で、韓国の日本への水産物輸出は原発事故前とその後の金額と物量の面でいずれもこれといった変化を見せていない。福島原発事故後、韓国産水産物が日本の原発事故の“特需”を享受できなかったということだ。日本への水産物総輸出額は2010年(116.49億ドル/約1兆2900万円)に比べて、2011年は16.3%、2012年は19.5%増加した。日本の水産物総輸入量のうち、韓国産水産物輸入量の割合は2010年の5.7%から2011年は5.4%、2012年は5.1%へとむしろ減少した。

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