韓国警察の不誠実な捜査、いつまで続くのか=韓国(画像提供:wowkorea)
韓国警察の不誠実な捜査、いつまで続くのか=韓国(画像提供:wowkorea)
ソウル市マポ(麻浦)区のあるオフィステルで、友人を監禁し殺害した容疑で拘束された20代の男性2人の犯行を、警察が犯罪を事前に防げなかったことが明らかになった。昨年末の「ジョンインちゃん虐待死事件」や、「イ・ヨング前法務部次官の暴行もみ消し事件」などで明らかになった、韓国警察の情けない対応が再び提起された。

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今月13日午前、ソウルマポ警察署は「友人が死んだ」という通報を受けヨンナム(延南)洞のあるオフィステルに出動した。そこでは男性(20)が全裸の状態で亡くなっていた。男性の体には暴行と栄養失調の痕跡があった。警察は通報者の男性2人を、重監禁致死の容疑で緊急逮捕した。2人は拘束前の15日に容疑者審問を掛けられ、殺人容疑で拘束された。

しかしこの事件を深く掘っていくと、おかしな点がたくさん出てきた。6月20日の警察発表によると、2人に傷害罪の告訴が昨年11月の受け付けられ、捜査が行われていたことが確認された。また被害者の男性は家出申告が受付されるなど、警察は事件を防ぐ機会を数回逃していたことが明らかになった。

中学校と大学が同じだった容疑者2人は、昨年6月からソウルで同居を始めた。容疑者の1人と同じ高校だった被害者男性は昨年7月から彼らの住居に訪れるようになった。この頃から暴行と過酷な行為が始まったものと推定される。被害者の男性は昨年10月17日、息子が家を出たと警察に初めて家出申告を行った。

2人の暴行の状況が初めて警察に捕らえられたのは、昨年11月初旬だった。当時被害者男性がコンビニで飲み物を盗んだとして派出所に任意同行された。この過程で警察は男性の体に暴行の痕跡があることを発見した。派出所は大邱(テグ)にいる男性の父親に引き渡し、男性は父親と帰宅できた。

ソウルから戻った男性は全治6週の骨折で病院治療を受けたとされる。昨年11月8日、男性は父親と一緒に2人を傷害の容疑で告訴し、11月22日被害者調査を受け警察に被害事実を知らせた。大邱のダルソン(達城)警察署は、被害者の居住地であるソウルのヨンドゥンポ(永登浦)警察署に事件を移した。

ヨンドゥンポ署は今年1月24日容疑者審問調書作成を始め、本格的に捜査に出た。告訴事実を知った2人は3月31日に大邱から男性を連れてソウルに戻り、監禁し飢えさせながら告訴の取り下げを強要した。4月17日にヨンドゥンポ署は、調査の為に被害者に電話を掛けたが、当時彼は容疑者たちに監視されていた。2人の脅迫で被害者は、警察に「地方にいる」と虚偽の陳述を行った。

傷害事件は反意志不罰罪(被害者が加害者の処罰を望まない場合は処罰不可)ではないが、ヨンドゥンポ署は補強捜査なしに5月27日「嫌疑なし(証拠不十分)」で事件を終結した。警察関係者は、「公訴維持をするなら暴行の日時と場所を特定しなければいけなく、そのための被害者調査が必要な状況なのに被害者が告訴を取り消しして終結させたらしい」と説明した。

結果的に警察が積極的な措置を取らない間に、被害者男性は死亡したのではないかという指摘が出ている。それに加え警察は、これまでの不誠実な捜査で韓国国民に謝罪をしてから数か月も立っていない時点だ。

警察は昨年10月、16か月の幼児故ジョンインちゃんが養父母から虐待されているという通報を3度も受けたが、証拠を探せなかったという理由で事件を終結させていた。また昨年11月、イ・ヨング前法務部次官のタクシー運転手暴行事件についてもまた目をつぶり、捜査を終結させたという状況が明らかになり、警察の情けない対応が叱咤(しった)されたことがあった。

一方ソウル警察庁は、ヨンドゥンポ署の傷害告訴事件捜査・不送致過程を、またダルソン署の家出申告処理過程が適切だったのかを確かめる予定だ。

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