“賃金未払い”「サイワールド」元代表、一審で罰金刑＝韓国

職員らに賃金及び退職金を支給していない容疑で裁判にかけられたチョン・ジェワン元「サイワールド」代表が一審で罰金刑を言い渡された。

　韓国ソウル東部地裁は労働基準法違反などの容疑で起訴されたチョン氏に17日、罰金800万ウォン（約80万円）を言い渡した。検察は先月開かれた結審公判で罰金1000万ウォンを求刑していた。

　検察によるとチョン氏は2019年退職した職員29人の賃金及び退職金約8億9000万ウォンを支給していない容疑（労働基準法違反など）で起訴された。

　労働者29人中27人は告訴取り下げ書を作成したが、残りの2人は合意に至っていないことがわかった。合意に至っていない2人の職員に対する未払い金は6000万ウォンあまりだという。

　裁判部は「公訴提起後、労働者27人と合意がなされ、該当労働者たちが処罰を望まないという告訴取り下げ書を提出した」とし「被害労働者の明示的意思に反して公訴を提起することができないため、公訴を棄却しなければならない」と説明した。

　判事は「未払い金額が大きく、これにより被害者が経済的に相当な苦痛を経験したものとみられる」とし、「ただし、被告人が反省しており、未払い賃金の額が少なくなかったが、その後、被害者と円満に合意した点などは有利な情状」と判決した。