女優ユン・ヨジョンのオスカー受賞から見える、韓国流通業界に再び浮上したシニア俳優ブーム(画像提供:wowkorea)
女優ユン・ヨジョンのオスカー受賞から見える、韓国流通業界に再び浮上したシニア俳優ブーム(画像提供:wowkorea)
女優のユン・ヨジョンが韓国俳優で初めて「第93回アカデミー賞」の授賞式で助演女優賞を受賞し、韓国ではシニアモデルが再浮上している。最近俳優のキム・ヨンチョルなど中高年の俳優たちが“4ドル(ドラマ「野人時代」でのセリフ)”といったミーム(ネット上の合成画像)による親しみやすさで脚光を浴びてきた。ここにユン・ヨジョンが授賞式で個性的でクールな姿を見せ、中高年層の俳優のロールモデルとしての価値がさらに高まったという評価だ。

ユン・ヨジョン の最新ニュースまとめ

◇ オスカーに輝いたユン・ヨジョン、飲食品やファッション業界からラブコール

OBビールは今年、透明瓶に交代した「オールニューカス」を準備しながら新しいモデルにユン・ヨジョンを起用した。映画「ミナリ」が全世界で関心を集めていた今年1月からユン・ヨジョンをモデルとして念頭に置いたという説明だ。OBビールの関係者は「自分に正直でためらうことなく表現するユン・ヨジョンの姿が若い世代にインスピレーション与えるだけでなく、Cassのブランド渇とも一致すると見た」と、モデル抜擢の背景を説明した。

女性ファッションプラットフォーム「ZigZag」も先月13日にユン・ヨジョンをモデルに抜擢し、テレビCFをスタートした。主なユーザー層(10代から20代までの女性)に直々にアピールできるモデルではないかという点で、破格的だという評価が後に続いた。ユン・ヨジョンはオスカーの授賞式でドレスの上にパイロットジャンパーを着るなど、型破りなファッション感覚で“ファッショニスタ”としての地位を確固たるものにした状況。

CJ第一製糖は先月21日、MZ世代を対象にした好感度が高い女優のナ・ムニをモデルに抜擢し、「ヘッバンカップバン(インスタントご飯)」の広告である「名探偵コップバンズ」の新規キャンペーンを披露した。探偵になったナ・ムニがヘッバンカップバンを巡り巻き起こる事件を解決していく推理型のコンテンツ。この映像は公開5日で再生回数が60万回を超えるなど高い人気を集めている。

ナ・ムニはシットコム「思いっきりハイキック!」で若い世代から高い人気を博したことがある。特にナ・ムニが出演した過去の映像たちは最近までも高い再生回数を記録するなど、若い消費者たちもナ・ムニに親しみを感じている状況。この点を狙ってナ・ムニはCFの最後に「思いっきりハイキック!」の名セリフに数えられる「かぼちゃサツマイモ」に着目し、「ヘッバンカップバンしろ!」と叫ぶ面白い要素を加えた。

グローバルダーマコスメブランド「Leaders Cosmetics」は主に俳優のイ・スンギやヤン・セジョンのような若い20代から30代の俳優をモデルに起用していたが、最近女優のカン・ブジャを新規キャンペーンのモデルに選定した。今年2月に男女ユニット「Zaza」のヒット曲「In the bus」を製品の属性に合わせて替え歌にし「ブジャのIn the bus」という広告映像を公開した。

これに先立ち俳優のシン・グは2002年にロッテリアのモデルに抜擢され、「お前たちにカニの味がわかるのか?」というセリフで深い印象を残したことがある。ただあくまでもシン・グの例が特別なケースでもあり、年齢を重ねた俳優が今のように若い感覚を重視する飲食品やファッション業界からのラブコールをうけるのは珍しいことであった。

◇ “4ドル”のキム・ヨンチョルなど、ミームマーケティングの恩恵を受けたシニアモデル

シニア俳優が改めて前面に浮上したきっかけにいはミームマーケティングが挙げられる。よく知らなかった中高年の俳優たちの過去の映像をYouTubeで容易く接することができるようになった上、中高年俳優の登場シーンを大部分こっけいに編集した“ミーム”で触れ、親しみやすいためだ。

バーガーキングが2019年のモデルに抜擢した俳優キム・ヨンチョルが代表的な例。ドラマ「野人時代」でキム・ドハン役を演じたキム・ヨンチョルは米軍との交渉過程で「4ドル」というセリフを繰り返す姿が一種のミームに定着した。キム・ヨンチョルは若い世代にも「4ドルおじさん」と呼ばれ、高い人気を博し、これがモデル選定の主な理由と考えられる。

同じハンバーガーチェーンの「マムズタッチ」も2018年に俳優イ・スンジェを起用した。イ・スンジェは保険広告に登場し「聞くも問い詰めもしない」というセリフで印象を残し、これがまもなくミームに変化した。マムズタッチの広告もイ・スンジェが出演した保険広告をオマージュし若い世代の視線を虜にした。2020年には「恩恵を受けた(コスパがいいという隠語)」という言葉を反映し、女優のキム・ヘジャをモデルにオファーしたりもした。

チンタオ(青島)ビールも今年新しテレビCFモデルに“短命ガプス”として知られた俳優のキム・ガプスを抜擢した。キム・ガプスは登場するドラマが早く命を落とす役柄を一手に担い、彼が演じたシーン集が一種のミームとして話題に上る状況。チンタオビールは彼の“短命”イメージを生かしておいしい料理やチンタオビールを飲む途中に息絶える姿を表現した。

ある業界関係者は「2019年に“4ドル”の流行語で第二の全盛期を迎えたキム・ヨンチョルのバーガーキングの広告から最近まで、シニアモデルの活躍が目立っている」としながら、「普段はMZ世代が核心ターゲットであるブランドが発想の転換としてシニアモデル戦略を取り、若い世代とコミュニケーションを図り良いリアクションを得ている」と指摘した。

ユン・ヨジョンの本物になる時間|Cass




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