「第47回韓国放送大賞」で3年連続「歌手賞」を受賞した「BTS」。(画像:画面キャプチャ)
「第47回韓国放送大賞」で3年連続「歌手賞」を受賞した「BTS」。(画像:画面キャプチャ)
「第47回韓国放送大賞」授賞式の模様が9月10日(木)、MBCで放送された。今回は新型コロナウイルスの影響により、大賞以外は受賞者の発表および表彰などが、事前収録されたVTRで公開されるという例年とは異なる形式とはなったが、このような時期だからこその意義ある授賞式だった。

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「韓国放送大賞」は放送の日(9月3日)を記念するため、1973年から開催されており、視聴者に喜びと感動を与えた番組を広く知らせるとともに、放送人の努力を称え、創作意欲を鼓舞させるための賞とのこと。今回は2019年6月から2020年5月まで、全国の地上波で放送された番組を対象に、全217作の中から作品賞24作、個人賞19組、大賞1作が選定された。

進行は地上波3局のアナウンサー。MBCの女性アナウンサー、パク・ヨンギョンを真ん中にし、両サイドにはKBSの男性アナウンサー、イ・ジェソン、SBSの男性アナウンサー、チョ・ジョンシクが陣取った。日本でもそうだが、各局のアナウンサーが同じフレームに入るのは珍しく、しかもイケメン&美女というビジュアルが、簡素化した授賞式に華を添えていた。

また、韓国の授賞式ではお馴染みの“祝賀パフォーマンス”も行われ、人気K-POPアイドルが登場。当然、無観客のステージではあったが、オープニングでは「ITZY」が「Not Shy」で華やかに幕を開け、中間では「THE BOYZ」が「REVEAL」で、キレキレのパフォーマンスを披露し、祝賀ムードを盛り上げた。

授賞式では、断然注目を集めたのが、3年連続で「歌手賞」を受賞した「BTS(防弾少年団)」。受賞コメントは「権威のある授賞式で、貴重な賞をいただき、心より感謝申し上げます」とリーダーのRMから始まり、「今年リリースしたアルバム『MAP OF THE SOUL:7』とシングル『Dynamite』が本当に身に余るほど愛されましたが、僕たちの音楽を聴き、愛してくださる多くの方にまずは感謝を申し上げたいです」とSUGA。J-HOPEは「最高のコンテンツを作るため、日夜苦労されているパン・シヒョクPDをはじめ、BigHitのスタッフの皆さんにも感謝致します。そばにいるメンバーたち、家族の皆さんにも感謝したいです」と伝えた。

そして、JUNG KOOKは「いつも僕たちと共にしてくださる“ARMY”の皆さんがいらっしゃったから、ここまで来ることができたし、これからも前へ進み続けられる力をもらった気がします。お互い力になれる存在として、皆さんと長く、共にこの道を歩んでいきたいです」とファンに感謝し、Vも「皆さんに癒しと感動をお届けできる音楽とステキなステージで恩返しができるよう、いつもベストを尽くしていきます。これからも僕たちに多くの関心と応援をお願い致します」と求めた。

また、JIMINは「世界的に多くの方が大変な時期を過ごしていますが、皆が力を合わせて、この状況を乗り切ることができるよう願っています。僕たちも皆さんとより近くで会える日が早く来ることを指折り数えて待っています」と温かい言葉をかけ、最後にJINが「意味深い賞をくださった韓国放送協会に改めて感謝申し上げながら、今年受賞された全ての方にお祝いの言葉をお伝えします。そして、この栄光を皆さんと共に味わいます。皆さん、健康に気を付けてください」と締めくくった。「BTS」は受賞コメントも完璧だ。

他にも、ドラマ「椿の花咲く頃」で主演を務めた俳優カン・ハヌルが「演技者賞」を受賞し、共演した女優コン・ヒョジンのおかげだと感謝しながら、うれしそうに最後はピースサインをしたのも印象的だった。

大賞はSBS「SBSスペシャル」の「どこにでもいて どこにもいなかったヨハン、シドル、ヨンヒョン」の手に渡ったが、大賞の発表前、ムン・ジェイン(文在寅)大統領が祝辞を述べたのもインパクトがあった。「授賞式は縮小されたが、放送の役割はこれまで以上に大きくなった。新型コロナウイルスに関し、放送を通じて、国民に徹底した防疫の守則を案内し、感染情報を迅速に知らせるなど、第2の防疫当局だった。厳しい状況の中、大きな力になってくださった放送関係者の皆さんに、国民に代わって、深い感謝の意を申し上げる。政府は優れたコンテンツで文化領土をさらに広げていく放送産業を積極的に後押しし、放送メディアの自由と独立をしっかり保障していく」と力強く語った。

そして何より、今回受賞した放送関係者たちが口を揃えて、番組を通じて、視聴者を笑顔にし、希望や温かい癒しを届けたいと話していた。新型コロナにより、日々変わっていく制作環境にもめげず、社会の流れをキャッチしながら、確固たる信念を持って番組作りをしようとする放送人たちのプライドを見た気がした。

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