握手を交わす現代自動車グループの鄭義宣総括首席副会長(左)とウーバーのコスロシャヒCEO(現代自動車提供)=(聯合ニュース)≪転載・転用禁止≫
握手を交わす現代自動車グループの鄭義宣総括首席副会長(左)とウーバーのコスロシャヒCEO(現代自動車提供)=(聯合ニュース)≪転載・転用禁止≫
【ラスベガス聯合ニュース】韓国の現代自動車グループは7日(現地時間)、米ライドシェア最大手のウーバーテクノロジーズとパーソナル・エア・ビークル(個人用の飛行体、PAV)を用いて空を新たな移動路として利用するサービス「アーバン・エア・モビリティー」(都市航空交通、UAM)分野で戦略的パートナーシップを結んだ。

 

 現代自動車グループの実質トップ、鄭義宣(チョン・ウィソン)総括首席副会長とウーバーテクノロジーズのコスロシャヒ最高経営者(CEO)はこの日、米ラスベガスで開幕した世界最大のデジタル技術見本市「CES」の現代自動車ブースでUAM事業推進のための協力契約を締結した。

 ウーバーがUAM分野で戦略的提携を結んだ自動車メーカーは現代自動車が初めて。

 

 同社はウーバーとの協力を基に、世界最高レベルのPAVを開発して都心航空交通サービスと統合し、事業を発展させる計画だ。

 鄭氏は「ウーバーとの協力などを土台に、人間の移動を自由にする新しい技術開発と事業を積極的に推進する」と述べた。

 コスロシャヒ氏は「現代自動車の自動車産業での経験が航空タクシー事業につながれば、空に向けたウーバープラットフォームが加速化し、世界の都市で安価で円滑な交通サービスが可能になる」と説明した。

 現代自動車は、車両開発と製造、軽量化技術、バッテリー基盤のエンジンシステム分野で優れた技術を持つ自社と、PAV設計と交通サービスプラットフォーム分野で高い技術力を確保したウーバーとのタッグにより、相乗効果が高まると期待を示した。

 

 現代自動車はウーバーの航空タクシー事業推進組織であるウーバーエレベートと協業する。

 ウーバーエレベートは航空タクシーサービス「ウーバーエア」の2023年の商用化に向けてベル、ボーイング、エンブラエルなど世界有数の航空機メーカーと協業している。ウーバーはこれらのメーカーと組んでPAVを開発し、これを基盤に未来型都心航空交通サービスを提供する構想だ。

 ウーバーと現代自動車が共同開発し、CESで初公開されたPAVの実物サイズのコンセプトモデル「S―A1」は、5人乗りで翼幅15メートル、全長10.7メートル。現代自動車の展示ブースの半分以上を占める大きさだ。

 滑走路なしで飛行が可能な電気推進離着陸方式で八つのプロペラを持ち、最長飛行距離は100キロメートル。最高時速は290キロで、乗客が乗り降りする約5分の間に再飛行のための高速充電が可能だ。

 商用化初期には操縦士が操縦するが、飛行技術が安定すれば自動飛行が可能になる。

 ウーバーは「米航空宇宙局(NASA)などとの共同研究を通じて確立した航空タクシーの開発プロセスを外部に公開し、グローバルPAVメーカーの開発方向性確保をサポートしている」と説明した。

 現代自動車は今後ウーバーとの協力を強化し、世界最高レベルの安全性と低騒音、経済性と利便性、乗客中心の機能を備えたPAVを開発する計画だ。


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