サムスン電子の社屋(資料写真)=(聯合ニュース)
サムスン電子の社屋(資料写真)=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国・サムスン電子の2018年通期の業績は、半導体事業の好調を追い風に、前年に続き過去最高を記録した。本業のもうけを示す営業利益が58兆8900億ウォン(約5兆7700億円)、売上高が243兆7700億ウォン、当期純利益が44兆3400億ウォンと、そろって最高記録を塗り替えた。ただ、10~12月期は半導体メモリーの需要減少と価格下落が響き業績が悪化。今年上半期も苦戦が続くとみられる。半導体と並ぶ主力のスマートフォン(スマホ)事業の見通しも明るいとはいえない。

 サムスン電子が31日発表した2018年10~12月期の連結決算(確報値)によると、営業利益は10兆8000億ウォンで前年同期比28.7%減少した。四半期ベースで過去最高だった前期比では38.5%減少。17年1~3月期以来、7四半期ぶりに14兆ウォンを下回った。

 10~12月期の売上高は59兆2700億ウォンだった。過去最高だった前年同期比で10.2%、前期比も9.5%、それぞれ減少した。また、売上高に対する営業利益の割合である営業利益率は18.2%と、過去最高を記録した前期(26.8%)から8.6ポイント急落し、2年ぶりの低水準となった。

 半導体事業をみると、営業利益は前期のほぼ半分の7兆7700億ウォンに落ち込んだ。営業利益率も41.4%と7四半期ぶりに50%を割り込んだ。

 サムスン電子は10~12月期の事業を「半導体メモリーの需要減少とスマホ市場の成長鈍化により業績が低調だった」とする一方、「テレビや生活家電は高級製品の販売が好調で、業績が改善した」と説明した。

 ただ、18年通期の業績は再び過去最高を更新した。事業部門別では、半導体事業の営業利益が44兆5700億ウォンで全体の75.7%を占めた。売上高は86兆2900億ウォンと2年連続で過去最高。

 スマホ事業を担うITモバイル(IM)部門の営業利益は10兆1700億ウォン、半導体と共にデバイス・ソリューション(DS)部門を構成するディスプレー(DP)事業は2兆6200億ウォン、消費者家電(CE)部門は2兆200億ウォンと集計された。

 サムスン電子は19年の見通しとして、「1~3月期は季節的に閑散期にあたり、半導体メモリーと有機EL(ディスプレー)の需要が弱含みになりそうだ」と述べた。モバイル事業は新型フラッグシップスマホ「ギャラクシーS10」の発売で上向くと見込んだ。

 一方、同社は18年に計29兆4000億ウォンの設備投資を行った。半導体に23兆7000億ウォン、ディスプレーに2兆9000億ウォンをそれぞれ投じた。


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