左からイ・ジフン、ソン・ジュンホ、チョン・ドンソク、ミン・ウヒョク
左からイ・ジフン、ソン・ジュンホ、チョン・ドンソク、ミン・ウヒョク
韓国ミュージカル界のプリンスと謳われる4人のトップスター、イ・ジフン、ソン・ジュンホ、ミン・ウヒョク、チョン・ドンソクが一堂に会し、数々のミュージカル作品の名曲を披露する「ファンタスティック・ミュージカルコンサート2018」が、9月22日(土)東京・東京国際フォーラム ホールCにて開催された。

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 クラシカルなスーツ姿でステージに4人が登場し、ミュージカル「皇太子ルドルフ」から「明日への階段」で幕を開ける。チョン・ドンソクの美しい低音ボーカルが口火をきり、客席からは自然と拍手が巻き起こる。それぞれのソロパートもさることながら、4人の声が重なった時の重厚なハーモニーは圧巻の一言。たった1曲で物語を一編読み終えたかのような充実感が満ち溢れる。

 「皆さん、こんにちは!」と4人が口をそろえ、「日本で初めての公演『ファンタスティック・ミュージカルコンサート』にお越しの皆さん、心から歓迎します。僕たちが準備した曲をこれからお聴かせいたしますが、準備はできていますか?一緒に楽しみましょう!」」とイ・ジフンが代表してあいさつした。

 続いてはソン・ジュンホがミュージカル「ジキル&ハイド」より「時が来た」を披露。「慣れている歌を歌うからこそ、プレッシャーが大きくて難しいような気がします。皆さんも聴きなれた曲ですし、これまでにたくさんの人が歌ってきた曲ですからね。皆さんお気に召しましたでしょうか?」と客席に語りかけ、2曲目には「ラ・マンチャの男」から「見果てぬ夢」でファンの心を掴むソン・ジュンホ。その朗々と響き渡る歌声で、物語を紡ぎ、登場人物の心を伝える“俳優”としての表現力を見せつけた。

 次に登場したのはこの日集まった4人の中では最年少のチョン・ドンソク。甘いマスクから放たれる歌声にはその年齢を忘れさせる深みがあり、瞬く間に空間をその響きで埋め尽くす。披露されたのは自身のミュージカルデビュー作品であり「歌う度に色々なことを思い出させてくれる」と話す「ノートルダム・ド・パリ」から物語の序章である「カテドラルの時代」、そして「ファントム」から「君は彼の元へ」。「日本に久しぶりに来たので、緊張して昨日は1時間しか眠れませんでした」と物静かにはにかむ姿と、歌っている時の威厳ある佇まいとのギャップも可愛らしい。

 チョン・ドンソクが「僕の大好きな先輩、ジュンホさんと一緒に準備しました」と紹介して、ソン・ジュンホをステージに招き入れ、2人のデュエットで披露されたのはミュージカル「エリザベート」から「闇が広がる」。劇中では死の象徴であるトートが歌う、カリスマ溢れる存在感が必須の楽曲が、2人の迫力の歌声により艶やかに地を這うように、空を覆いつくすように再現された。

 イ・ジフンとミン・ウヒョクは「デスノート」から「奴の心の中へ」をデュエット。主人公たちの心理戦ともいえるこの曲を、イ・ジフンとミン・ウヒョクの2人も思わず息をのむような緊迫感で表現してみせた。

 「僕は今回の公演が日本で3回目の公演になるんですが、10か月ぶりの来日になります。皆さんに本当に会いたかったです」と改めて日本のファンへあいさつの言葉を投げかけるミン・ウヒョク。「ジフン先輩と日本で歌を歌うのは新鮮な感じがしますね。同じ作品に出演して本当の兄弟のように過ごしたのですが、いつまた同じステージに立てるだろうかと待っていたんです。こうして素敵な会場で、こんなに素敵な皆さんとご一緒することができて本当に光栄です!」と明るく親しみのある笑顔を見せた。

 そんなミン・ウヒョクがソロで披露したのはミュージカル「ドラキュラ」から「Loving you Keeps Me Alive」と、「フランケンシュタイン」から「君の夢の中で」の2曲。どちらの作品も異形の存在にまつわる様々な人の思いが交錯する切ない物語だ。
ミン・ウヒョクは、語りかけるような美しいファルセットと強い意志のこもったパワフルボイスの両刀で、情感ほとばしるステージを繰り広げた。

 ソロステージの最後に登場したのはイ・ジフン。「僕はこれまでにたくさんのコンサートをやってきましたが、今日のステージはとても意味深いものだと感じています。そう簡単には集まれない4人で、日本のステージに立てるということはとても光栄なことです。皆さんの前でステージに立てる日がずっと続くといいなと思います」と、すっとした佇まいで客席に語りかける姿はとてもスマート。そんなイ・ジフンも歌が始まるととても情熱的で、「モーツァルト!」の「影を逃れて」では、胸の痛みを絞り上げるようなハイトーンボーカルに圧倒される。もう1曲は「キンキーブーツ」から「The Soul of a Man」とロックなナンバーを披露した。

 前半のラストは4人そろって「ノートルダム・ド・パリ」から「Belle」を熱唱。低音のチョン・ドンソクから始まり、転調を重ねながらソン・ジュンホ、ミン・ウヒョク、そして高音のイ・ジフンへとバトンを渡していく。それぞれのパートの最後の歌詞にある「エスメラルダ」と名前を呼びかける部分は4人それぞれの情感の表現があり、同じメロディーを歌っているけれど様々な愛の形を見ているような、壮大な世界観を感じさせる。

 後半パートでは、それぞれカジュアルな明るいカラーのスーツ姿に衣装をチェンジ。「Time to say good bye」を4人で歌い上げ、その歌唱力をいかんなく披露する。

 チョン・ドンソクはシューベルトの歌曲「魔王」をドイツ語で、ミン・ウヒョクは「最後の雨」を日本語でカバー。ミュージカルソングを歌う時とはまた異なる表情を見せてファンを楽しませた。

 4人の過去の写真などを映しながらのクイズコーナーも開催され、クイズに正解した客席のファンへメンバーそれぞれが直接客席に降りてプレゼントを手渡す一幕も。
ミン・ウヒョクが元野球選手ということで、ソン・ジュンホからの「野球選手しかできないセクシーダンスがあるでしょ?」という無茶ぶりにミン・ウヒョクが応えてダンスを披露したり、「僕たちもユニット名を付けた方がいいかなと思っていくつか考えたんですよね」と話すイ・ジフンに、チョン・ドンソクが「言わないでください(笑)」と笑い合ったりと、本当に4人仲が良い様子をうかがわせた。

 コーナーの締めくくりには4人それぞれからこの日集まったファンへのメッセージが贈られた。

 イ・ジフンは、「クイズコーナーは僕たちの過去を見ていただく時間でした。これからの未来もとても気になるので、僕たちが未来でも歌を歌えるよう、応援よろしくお願いします」と穏やかな口調で話し、「この4人が集まるということを聞いただけですごくドキドキしました。初めてこの会場に来て、こんな素敵なステージで皆さんと初めてお会いできて本当に良かったと思います。日本で公演をする度にありがたいなと思うのは、こうして僕たちが話す時にすごく集中して聴いてくださる皆さんの姿です。今日は皆さんにたくさんの力をもらいました。これからも日本での公演でたくさんの感動を皆さんに与えられるように頑張ります」とミン・ウヒョクが続く。

 物静かなチョン・ドンソクは少しはにかみながら、「僕はあんまり長くしゃべることができないんですが…」と切り出し、「日本に久しぶりに来て皆さんにお会いできたことに本当に感謝しています」とシンプルな言葉でファンへの思いを綴った。

 最後にクイズコーナーのMCを立派に務め上げたムードメーカーのソン・ジュンホが「皆さんのおかげで本当に幸せです。皆さんからもらった愛とエネルギーをもって今後も皆さんにお会いできるよう頑張ります。笑ってください!! 」と明るく締めくくった。

 コンサートはクライマックスに差し掛かり、残されたステージも残りわずか。

 「僕も大好きで若い頃カラオケで本当によく歌っていたんです」とミン・ウヒョクが話すイ・ジフンのソロ曲「人形」のステージでは、イ・ジフンのポップシンガーとしての魅力でファンの心を釘付に。

 クイズコーナーのMCではとても賑やかでコミカルだったソン・ジュンホは、エルヴィス・コステロの名曲「She」を披露し、柔らかく優しい歌声で会場を包み込んだ。

 こうして様々な表情を歌と共に見せてくれた4人のトップスターは、最後に再びステージに集り、「普段から仲良しの僕たち4人ですが、こうして初めて一緒にコンサートをするということはすごいことだったと思います。皆さんも楽しかったですよね?」とイ・ジフンが客席に問いかけ、「一生懸命頑張って、また皆さんの前で公演ができるようにしたいと思います」「間をあけずにまたすぐに戻ってきたいと思います」「ありがとうございました!」とソン・ジュンホ、ミン・ウヒョク、そしてチョン・ドンソクが続いた。

 最後の曲は「You Raise Me Up」。4人が織りなす美しくも力強いハーモニーは最高の余韻を残し、さらにアンコールでステージに戻った4人は客席に降りてファンたちとハイタッチをしながら笑顔を交わし合った。

 公演終了後の4人からコメントが届いている。

イ・ジフン:
日本最高の劇場で、韓国でも一生懸命活動中の僕たち4人の俳優が集まって公演することができて光栄でしたし、とても幸せでした。初公演でしたのでまだ足りない部分とかもあったと思いますが、今回、この一回で終わらず、もっといいクオリティと感動をお届けしたいので、これからも僕たち4人の公演が続けられるよう応援と愛をお願い致します。

ソン・ジュンホ:
すごく久しぶりの日本公演でした。その分期待も大きかったし、もっと良い公演にしたい、かっこいい姿で皆さんに会いたいという希望で溢れていました。本当に仲の良い仲間と一緒に舞台に上がることができてうれしいですし、久しぶりに日本でコンサートができて感動しました。今、この瞬間がとても幸せです。始まったばかりの僕たちの旅が、これからも長く続けられますように頑張りたいと思います。

ミン・ウヒョク:
日本で公演をするたびに僕がファンの皆さんに感動を与えようとしていましたが、いつも逆に感動をいただいてるような気がします。ファンのみなさんに感謝してます。僕たちの言葉を一つ一つ大事に思い、集中して聴いてくださる姿はいつでもどこでも感動でしかないです。ありがとうございます。近いうちにまた、僕たち4人の俳優とみなさんにお会いできることを願っています。

チョン・ドンソク:
日本で久しぶりにコンサートをしに来て、昨日の夜、緊張して、わくわくしちゃって1時間しか寝られませんでした。いつも日本の皆さんが公演に来てくださいとおっしゃってましたが、なかなか機会に巡り合えず、とても残念だと思ってました。やっとこうやって今回大好きな俳優であり、愛するお兄さんたちとコンサートができて、言葉にできないくらいうれしいし、ありがたいです。このコンサートがこれからもずっと続けられたらいいなと思います。ありがとうございました。

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