外国人観光客でにぎわうソウル・明洞=(聯合ニュース)
外国人観光客でにぎわうソウル・明洞=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】米国の最新鋭地上配備型迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD、サード)」の韓国配備を巡って韓中関係が冷え込み、訪韓中国人観光客が急減した2017年からの2年間で、観光産業の勢力図は大きく変化した。 減少した中国人観光客の穴を埋めたのは日本、台湾、ベトナムからの観光客で、結果的に観光産業が体質改善を図ったとの分析も出ている。なかでもベトナムは韓国人観光客の間でも中国に代わる人気の海外観光地として浮上した。◇中国人客2年で急減 韓国観光公社は18日、昨年韓国に入国した1535万人のうち中国からが479万人を占め、首位の座を守ったと伝えた。続いて日本からが295万人、台湾からが112万人、米国からが97万人の順だった。 だが、中国人の入国者数は3年前に比べて急減している。16年には807万人に達したが、THAAD問題に端を発した中国政府の韓流コンテンツ規制や訪韓旅行制限を受け、昨年には479万人にとどまった。わずか2年で入国者が328万人(40.6%)減少した計算になる。 その半面、同じ期間に日本、台湾、米国からの入国者が大幅に増加した。 日本は230万人から295万人へ65万人(28.3%)、台湾は83万人から112万人へ28万人(33.8%)増加した。米国は87万人から97万人へ10万人(11.8%)増加したと集計された。 ベトナム人入国者も大幅に増加した。ベトナムは日本、台湾、米国以外に同期間の入国者が10万人以上増加した唯一の国で、25万人から46万人へ21万人(82.0%)増加した。 これにより、入国者全体に占める各国の割合は16年の中国46.8%、日本13.3%、米国5.0%、台湾4.8%から、昨年には中国31.2%、日本19.2%、台湾7.3%、米国6.3%に変化した。ベトナムは16年の1.5%から昨年には3.0%に上昇した。◇韓国人の海外旅行先1位は日本 訪越客も急増 海外を訪れる韓国人観光客の間でも、中国の人気は低下している。代わりに日本をはじめ東南アジア各国が躍進した。 韓国観光公社が世界主要63カ国・地域の観光当局と観光公社を通じて把握した昨年の韓国人観光客の訪問国は、日本が754万人で最も多かった。続いてベトナムが344万人、フィリピンが159万人、香港が142万人、台湾が102万人の順だった。 このほか、タイは11月までに161万人、米国は5月までに91万人が訪れ、中国は最新の資料(17年)で385万人だった。 16年と昨年を比較すると、日本を訪れた韓国人観光客は48.0%、ベトナムは122.5%それぞれ急増した。一方で中国を訪れた韓国人観光客は19.1%減少した。 旅行業界では、日本に続きベトナムが中国を抜いて韓国人の海外人気旅行地2位の座を受け継いだと評価されている。 業界関係者は「THAAD問題以降、中国との旅行交流が縮小した代わりに他の国の割合が高まった」とし、「当面は損失があっても、長期的、結果的には産業体質の改善効果もあるだろう」と述べた。
Copyright 2019(C)YONHAPNEWS. All rights reserved. 0