左から映画プロデューサーのチェ・ジェウォン氏、俳優ソン・ガンホ、是枝裕和監督
左から映画プロデューサーのチェ・ジェウォン氏、俳優ソン・ガンホ、是枝裕和監督
韓国で観客動員数1,100万人を突破、さらに青龍映画賞、大鐘賞など韓国内の名だたる映画賞で20冠を達成した骨太な社会派ヒューマンドラマの傑作、映画「弁護人」がいよいよ日本に上陸。
日本での公開初日を記念し、11月12日(土)、主演を務める俳優ソン・ガンホとプロデューサーのチェ・ジェウォンが東京・新宿武蔵野館にて舞台あいさつに登壇した。

ソン・ガンホ の最新ニュースまとめ

 シックな黒のスーツ姿のソン・ガンホとチェ・ジェウォンが舞台に登壇すると、観客席は歓声、拍手、そしてフラッシュで溢れかえった。「こんにちは、ソン・ガンホです」と日本語であいさつをすると10年ぶりに来日を果たした韓国の至宝ソン・ガンホの言葉に客席からは「おぉ!」と感嘆の声が上がった。進行役から「今回はソン・ガンホさんの大ファンで、日本を代表する映画監督の是枝裕和さんがお祝いに駆けつけてくださっています」との紹介で是枝監督が登場すると、さらに大きな拍手と歓声が。

 「私が尊敬しています是枝監督が、この場に駆けつけてくださって本当に光栄です」と感謝を述べるソン・ガンホ。進行役から「ソン・ガンホさんと是枝監督はどのようなご関係ですか?」との問いに、是枝監督は「関係?皆さんと同じでソン・ガンホさんの大ファンの1人ですよ(笑)」と明るく答え、「この映画はまさにソン・ガンホを堪能する映画だと思います。あと、日本ではこのような現代史を扱った映画の企画が通りにくくなっているというのが現状です。監督目線としては、こういう映画が作られて、そしてそれがヒットするという状況も含め、羨ましいと思いました。僕も、もっと頑張らなきゃいけないと思いましたし、志の高い映画だなと思いました」と映画を評価するとともに称賛した。

 ソン・ガンホは「この作品を見て、皆さんがどのような感想を持たれたのか気になります。韓国でこの映画は、胸をアツくする映画として認識され沢山の人に愛されました。日本の観客のみなさんは『韓国でこんなことがあったのか』とか『こういう人がいたんだ』と初めて知ることもあるかと思いますが、この映画が語ろうとしていることは日本の観客のみなさんにも共感してもらえると思っています」と説明した。

 プロデューサーのチェ・ジェウォンは本作の見どころについて「この映画は製作する時にとても勇気を持って挑んだ作品です。その勇気を韓国のみなさんが受け止めてくださいました。1本の映画では世界を変えることはできないと思いますが、この作品を見終わった後、自分自身を振り返ったり、いろいろなことに勇気を持ったりするきっかけになってくれればうれしいです。この後は、豚骨ラーメンでも食べながらこの映画のことをもう一度振り返っていただければと思います(笑)」とユーモアを交え、作品をアピールした。

 是枝監督とソン・ガンホとのタッグはあるのか?との問いに「今一番撮ってみたい役者ですので、そんな未来が待っていたらうれしいなと思います」と是枝監督。
「韓国と日本は近い国ではありますが、文化や歴史は違います。でも映画というのは一番美しくて、大きな役割を担っていると思います。映画を通じてお互いが理解しあえたり、心がひとつになれたり、共有することができます。『弁護人』やその他の韓国映画を通して皆さんは韓国のことを知って下さって、私たちも日本映画を通じて日本を知っていくと思います。映画というものがきっかけになればうれしいです」とソン・ガンホが語ると観客からは拍手が沸き起こった。

 最後は、プロデューサーのチェ・ジェウォンから「この『弁護人』の後にソン・ガンホと一緒に撮った作品が『密偵』という映画です。韓国ではことし公開、日本では来年公開予定です。こちらの作品にもたくさんの応援を宜しくお願いいたします」とPRし、にっこりと笑顔のまま舞台あいさつを締めくくった。


「弁護人」 ソン・ガンホ初日舞台挨拶登壇!
「弁護人」 ソン・ガンホ初日舞台挨拶登壇!




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