キム・ヒエ
キム・ヒエ
芸能バラエティ番組「花よりお姉さん」で確実な存在感を見せつけた。ドラマでは20代の青春と愛にはまった。そして、久しぶりにスクリーンに姿を現した女優キム・ヒエ。ここまで来れば、第2の全盛期と呼んで良いだろう。

キム・ヒエ の最新ニュースまとめ

 「ある人は”第8の全盛期”と言います。運動もして、お肌の管理も受けていますが、顔を見れば歳月が流れたことがわかりますか?いつも最後の撮影になるかもしれない、という思いで撮影に挑んでいます」

 映画「優雅な嘘」でスクリーンに復帰したキム・ヒエが去る4日、ソウル市内でインタビューに応じた。映画で彼女の姿を見るのは、ムン・ソングンと共演した「101回目のプロポーズ」(1993年)以降、21年ぶりとなる。

 あまりに久々だからだろうか。キム・ヒエは映画を見て号泣したという。涙もろい方ではない彼女としては、とてもめずらしいことだ。

 「映画を撮影しながら、後輩たちがどのような演技をするのかと心配していたのですが、いざ完成した作品を見ると本当にすばらしかったです。後輩たちの演技は、世界的な水準だと言っても過言ではないほど。普通、自分の演技を見ていると作品に没頭できないのですが、後輩たちの演技を見ながら、突然暴風のような感情が湧きあがってきました」

 イ・ハン監督とキム・リョリョン作家がタッグを組んだ「優雅な嘘」(3月13日公開)は、学校でいじめを受けていた少女が自殺してしまう事件から物語がスタートする。遺族と周辺人物のストーリーがミステリー形式で描かれている。

 映画で、自殺した少女チョンジ(キム・ヒャンギ)の母親ヒョンスク役を演じたキム・ヒエは「子どもを持つ母親として、他人事ではなかった」とし「恐れもあり、避けたいという思いに駆られる物語でしたが、私も知らないうちに最後まで(原作小説を)読んでしまう力が生まれました」と語った。

 「テーマは暗いものですが、映画は暗くありません。実際に、人生には生きていく中で暗い部分はあったとしても、私たちは生きていくもの。そして、成熟していかなければならないのです。映画は暗い部分を拡大せずに、物語をうまく解いていったと思います」

 映画でキム・ヒエは”クールな”母親として登場する。しかし、実際の彼女にはクールとは少し距離がある。「勉強をしないでパソコンばかりしていると不安になり、常に母親としてやるべきことができていないという罪悪感」を抱いてしまうという、そんな平凡な母親だった。

 「子どもたちとは離れて暮らしているので、頻繁に会うことはできません」とし、久しぶりに映画を撮影したことについては「とても苦労し、心理的な圧迫が大きかった」と振り返ったキム・ヒエ。

 彼女は「余裕をもって撮影をできるので、演技をする立場としてはドラマよりは繊細さがより必要になる」と語った。

 映画だけではない。キム・ヒエの活動領域はバラエティとドラマにまで及ぶ。「花よりお姉さん」に参加するきっかけとなったのは「花よりお爺さん」を見て「先輩方がバラエティの前面に出ていたのが、うれしく、そして羨ましかったから」だった。

 「ドラマと映画の監督がどんどん若くなっています。監督が若いので、スタッフも当然年齢が若いですよね。そうすると、年齢が上の人たちは立つ場がありません。韓国映画とドラマは、そのような点で奇形だと思います。年配の人たちが出ることができれば、より多様化してくるのではないでしょうか」

 映画撮影を終えたキム・ヒエは、来る17日からJTBCを通して放映されるドラマ「密会」に出演する。「優雅な嘘」で公務員準備生として出演したユ・アインと共演する。優雅で洗練されたキャリアウーマンと自身の才能を知らず平凡に生きてきた天才ピアニストの恋が描かれるメロドラマだ。

 「ユ・アインさんは俳優として魅力があります。若い後輩という感じを受けませんでした。演技をすると全てのシーンでキャラクターに穴がなく、ずっと役にはまっているのです。彼の演技を見ながら、私がむしろ恥ずかしくて、もっと頑張らなければと緊張感を持ちました」

 映画からドラマ、そしてバラエティまで縦横無尽に動き回り、”第2の全盛期”を謳歌するキム・ヒエ。全盛期を迎える気分はどのようなものなのか尋ねると、このような答えが返ってきた。

 「長くいくことは感謝すべきことですが、一方では怖いことでもあります。最近、刺激的なことに怖さを感じるのです。どういうわけか、何か起こってしまうのではないかと…。ですから、淡々としていることが好き。例えば、華麗な旅行地よりは静かな田舎町の方が好きで、華麗なバラの花より道端のタンポポやコスモス一輪がもっと美しく感じます」

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