【ソウル聯合ニュース】LG電子が27日に発表した4~6月期の連結決算は売上高が14兆3851億ウォン(約1兆652億円)、営業利益が1582億ウォン、純利益が1084億ウォンだった。
 売上高は前年同期比0.2%減、営業利益は同25.3%増を記録した。前期比では売上高は9.3%増、営業利益は20.9%増だった。
 同社は高機能携帯電話(スマートフォン)への対応が遅れ、2010年4~6月期から業績が急速に悪化、同年7~9月期に1852億ウォン、同年10~12月期に2457億ウォンの営業赤字を計上した。2011年1~3月期に黒字転換し、4~6月期は営業利益をさらに拡大した。
 純利益は2010年4~6月期の8564億ウォンを大きく下回ったものの、前期の158億ウォンの赤字からは改善された。
 同社の4~6月期の業績については前期より悪化するとの予測が多く、一部では営業利益が1000億ウォンを下回ると見込まれていたため、同社関係者は「世界景気の鈍化と激しい競争の中でも善戦した」と評価している。
 事業本部別にみると、テレビを主力とするホームエンターテインメント(HE)事業本部は売上高が5兆4199億ウォン、営業利益が903億ウォンとなった。世界市場でモニター需要が落ち込み、売上高は前年同期比5.4%減少したが、3D(3次元)対応テレビ「シネマ3Dテレビ」、LED液晶テレビなどの販売好調で、収益性が改善した。
 薄型テレビの販売台数は四半期では過去最高の680万台を記録した。上半期(1~6月)の累積販売台数は1360万台と、過去最多となった。フィルムパターン偏光眼鏡方式(FPR)を採用したシネマ3Dテレビの販売増加と原価削減を通じ、1.7%の営業利益率を実現した。
 携帯電話を手がけるモバイルコミュニケーション(MC)事業本部では売上高3兆2459億ウォン、営業赤字539億ウォンだった。
 携帯電話の販売台数は前期比1%多い2480万台。特に、スマートフォンの販売台数が前期比50%増え、売上高が11.6%増加した。北米や欧州などでスマートフォン「Optimus One」「Optimus 2X」などの売れ行きが好調だったことを受け、MC部門の営業損失率は1~3月期のマイナス3.5%から4~6月期はマイナス1.7%に改善された。
 家電製品を担当するホームアプライアンス(HA)事業本部は売上高が2兆8846億ウォン、営業利益が507億ウォンだった。売上高は前年同期比6%増となり、過去最高となった。
 同社は世界景気の回復が遅れ、下半期(7~12月)もテレビ需要が停滞すると見込んでいるが、6月に全世界で発売した3Dテレビで市場をリードし、携帯電話も「Optimus 3D」などプレミアムスマートフォンを中心に売上高の拡大を目指す方針だ。第4世代(4G)移動通信システム「ロングタームエボリューション(LTE)」携帯電話市場の拡大にも対応する考えだ。
 家電製品は新興市場で成長傾向を維持しており、スマート家電をはじめとする大容量・高効率製品で攻勢をかけるとともに、エアコンは商業用製品の高い競争力を生かし、内需と新興市場での需要増加に備え、研究・開発などへの投資を続けていく方針だ。

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