THAADのミサイル(米軍提供)=(聯合ニュース)
THAADのミサイル(米軍提供)=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】米国の最新鋭地上配備型迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD、サード)」に反発する中国の報復とみられる措置が続く中、韓国軍当局は19日、「中国のTHAAD反対に対する軍事的立場」との資料を通じ、最近の中国側のTHAADに対する間違った主張に反論した。 軍当局は、THAADにより中国が監視されるとの主張について、現実的に不可能だと指摘した。THAADを中国に向けて運用するためにはレーダーや発射台など主要装備を中国方面に再設置しなければならないが、飛行制限空域の設定や迎撃ミサイルの安全距離確保、新たな敷地の確保など軍事的、技術的な制限事項が非常に多くなると説明した。 米国側が制限事項について韓国政府と協議し、同意を求める必要があるため、北朝鮮の弾道ミサイル迎撃と異なる目的でTHAADを運用することは不可能だと指摘した。 また、「在韓米軍がTHAAD配備の目的を(中国監視用に)変更するためには韓国国民を説得し同意を得なければならないが、これは現実的に不可能だ」とくぎを刺した。 THAADが中国の大陸間弾道ミサイル(ICBM)を迎撃するとの主張についても「THAADは、上昇段階で速度が十分増加した相手側の弾道ミサイルを追撃できない」とした上で、朝鮮半島に配備されるTHAADでは中国のICBMを迎撃できないと反論した。 THAADのレーダーの探知範囲が2000キロを超え、中国の安全保障上の利益を害するとの主張については「THAADのレーダー(AN/TRY-2 TM)の有効探知能力は朝鮮半島に限られており、軍事的に中国の安保利益に与える影響はほとんどない」と説明した。
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