これに対し、追加接種（ブースター接種）に対する国民の関心が集まっている。特に、ムン・ジェイン（文在寅）大統領が18日に開かれた幕僚会議で、ヤンセンのワクチン接種者に対するブースター接種計画の策定を早急に行うようにとの指示が出て、ワクチン別の効果の持続期間とブースター接種の時期などに対する関心が高まっている。
ヤンセンの効能、5か月で88%→3%… ブースター接種はファイザー？
最近、米食品医薬品局（FDA）諮問機関であるワクチン・生物医薬品諮問委員会（以下、諮問委）は15日（現地時間）、ヤンセンの効能が大幅に減少するという研究結果から、早急にブースター接種が必要だと勧告した。
この研究によると、ヤンセンを接種した軍人62万人を分析した結果、新型コロナウイルスの予防効果が今年3月の88%から8月には3%に急落したことが分かった。同期間の、モデルナ92%→64%、ファイザー91%→50%という結果から比べると非常に大きい下落幅だ。
韓国も今年6月にヤンセンの接種を始めて以降、146万9239人（18日午前0時現在）がヤンセンを接種している。だが、ヤンセンの接種者に対するブースター接種の種類は未定となっている。
米国立保健院（NIH）が450人余りを対象にヤンセンのブースター接種に対する臨床試験を進めた結果、モデルナをブースター接種した場合、抗体の水準は15日以内に76倍まで増加したという研究結果が出た。ファイザーの場合では、抗体の水準が35倍増加し、ヤンセンは、4倍の増加だった。
米国ではヤンセンの接種者に対するブースター接種を積極的に勧めている。諮問委は、ヤンセンを接種してから最低でも2か月後にブースター接種をするようにした。また、接種対象もファイザー、モデルナとは違い、18歳以上のすべての成人とし、大幅に拡大した。
韓国国内のヤンセンの接種者らへのブースター接種は、ファイザーやモデルナなどのmRNA（メッセンジャーリボ核酸）系列の接種が有力視されている。今月12日からブースター接種を実施している新型コロナウイルス治療病院の従事者はファイザーを接種している。
18日、チョン・ウンギョン疾病管理庁長は新型コロナウイルスの定例会見で「ヤンセンの接種者らのブレイクスルー感染の統計、ワクチン効果減少などの資料を分析中である。来週、予防接種専門委員会などを通じて、ヤンセンの接種者へのブースター接種に対する計画を早急に決定する。ただし、6か月後に接種するということではない。」とし、ヤンセン接種者へのブースター接種の時期が繰り上げられる可能性もあることを示唆した。
ファイザー、モデルナの接種者は？
ファイザーやモデルナなど、mRNA系列のワクチンの接種者らがブースター接種をすることになるかどうかは決まっていない。
米FDA諮問委員会もファイザー・モデルナの接種者のうち、ブースター接種の対象を2回目のワクチンを接種してから最低でも6か月が過ぎた65歳以上の高齢者、基礎疾患や職業的な特性によるハイリスク群の若者に正規の投与量の半分を接種するよう承認した。国内でも高齢者とハイリスク施設の従事者が優先的にブースター接種を受けている。
ただ、ブースター接種は感染予防効果が高いと韓国防疫当局も判断しており、全国民に拡大する可能性もある。
4日、新型コロナウイルス予防接種対応推進団（推進団）は「ファイザーのブースター接種の効果に対する臨床研究の結果、ブースター接種をした人たちは、しなかった人たちに比べて感染予防効果が11.3倍高く、重症化を防ぐ効果も19.5倍と、高かった」と説明した。
推進団によると、現在、流行中のデルタ株についても、ファイザーのブースター接種をした人たちが1・2回目の接種のみ完了した人たちより、18歳から55歳は平均中和能（ウイルスを無力化できる能力）が5倍、65歳から85歳は11倍と高かった。
政府は安全性の問題を最小限に抑えるために、1回目、2回目の接種ワクチンと同じmRNAワクチンをブースター接種に使用する予定だ。
アストラゼネカ（AZ）の接種者で組み合わせ接種（1回目AZ、2回目ファイザー）をした場合、ファイザーのみブースター接種が可能だ。1回目、2回目ともにAZを接種した場合は、ファイザーとモデルナ、両方のブースター接種が可能だ。
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