南北関係・新型コロナリスクで、2032年南北共同五輪は事実上白紙に(画像提供:wowkorea)
南北関係・新型コロナリスクで、2032年南北共同五輪は事実上白紙に(画像提供:wowkorea)
2032年夏季オリンピック(五輪)南北共同招致が事実上、白紙となった。

 国際オリンピック委員会(IOC)は25日(日本時間)、執行委員会を開き、オーストラリア・ブリスベンを2032年夏季五輪の優先交渉地に選定した。

 これにより、オーストラリアはIOCと五輪招致日程などについて具体的に話し合うことになった。交渉が終わり、IOC総会で最終承認されれば、オーストラリア・ブリスベンの2032夏季五輪招致が確定される。

 今回のIOC執行委員会の決定により、2019年にソウル・ピョンヤン(平壌)共同開催意向書を提出していた南北の計画は達成が難しくなった。

 南北関係は、2018ピョンチャン(平昌)冬季五輪に北朝鮮が参加し、条件や環境がよくなった。さらに同年4月、パンムンジョム(板門店)で南北首脳会談が開かれ、平和ムードが造成されたが、2019年に米朝非核化交渉などが失敗に終わり、南北関係も硬直した。

 大韓体育会は予定より早く開催地が決まったことに驚きを伝え、残念な気持ちを示した。

 体育会の関係者は、「まだ大会まで10年も残っている状況で、早めに決定された。雰囲気が良くなかったのは事実だが、(早い決定に)驚いている」と述べた。

 IOC執行委員会の決定には、最近冷え込んだ南北関係や新型コロナウイルスパンデミックなどが影響を及ぼしたものとスポーツ界はみている。

 体育会の関係者は「意向書を提出した後、最近、南北の雰囲気が良くなく、追加の対話を交わすのが困難だった」とし、「昨年、東京五輪が開かれたら対話窓口があったはずだろうが、新型コロナウイルスで見送られたことも残念」と説明した。

 政府とスポーツ界は今夏に開催される予定の東京五輪で南北共同五輪招致について話し合う計画だったが、今回のIOCの決定で困った立場となった。

 見通しは暗くなったが、まだブリスベンの夏季五輪開催が確定したわけではないため、政府とスポーツ界は最後まで希望を捨てないという計画だ。


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