李明博元大統領(右)に続き、朴槿恵前大統領も懲役刑が確定した=(聯合ニュースTV)
李明博元大統領(右)に続き、朴槿恵前大統領も懲役刑が確定した=(聯合ニュースTV)
【ソウル聯合ニュース】韓国で李明博(イ・ミョンバク)元大統領に続き朴槿恵(パク・クネ)前大統領も重い懲役刑が確定し、大統領経験者2人が同時に受刑者として収監されることになった。かつて、全斗煥(チョン・ドゥファン)、盧泰愚(ノ・テウ)の両元大統領が退任後の1997年4月に大法院(最高裁)の確定判決を受けて服役したことがあり、約23年ぶりに「不名誉な歴史」が再現された格好だ。

 最高裁は14日、大統領在任中に長年の知人と共謀してサムスングループなどから多額の賄賂を受け取った事件と、情報機関・国家情報院から巨額の裏金を受け取った事件で収賄罪や職権乱用罪などに問われた朴槿恵氏に対する差し戻し審判決で、差し戻し控訴審判決を支持し懲役20年、罰金180億ウォン(約17億円)などを言い渡した。

 朴氏はこれとは別に、大統領在任中の2016年の総選挙の際、当時の与党セヌリ党(現最大野党「国民の力」)の公認候補選びに違法に介入した事件で懲役2年の刑が確定しており、刑期は計22年に及ぶ。2017年3月に逮捕され、現在はソウル拘置所に収監されているため、仮釈放されないとすれば87歳になる2039年に刑期を終えて出所する。

 収賄や横領などの罪に問われた李明博氏も昨年10月末、最高裁で懲役17年などの実刑判決が確定し、服役中だ。

 過去には全斗煥、盧泰愚の両元大統領も1979年の粛軍クーデターや1980年の光州事件、不正資金事件を巡り実刑判決を受け、そろって服役した。

 2人は1995年末に逮捕され、1997年4月に最高裁で全氏は無期懲役、盧氏は懲役17年の判決を受けた。同年12月、当時の金泳三(キム・ヨンサム)大統領に特別赦免されるまで、勾留期間を含め約2年間の収監生活を送った。

 朴氏と李氏は別の事件で懲役刑が確定したため、全氏、盧氏のケースとはやや異なるが、大統領経験者2人が同時に受刑者として収監されることになり、大統領の「暗黒史」が繰り返されたとの声も出ている。


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