2018年7月に撮影された寧辺の核施設の衛星写真(資料写真)=(聯合ニュース)
2018年7月に撮影された寧辺の核施設の衛星写真(資料写真)=(聯合ニュース)
【ワシントン聯合ニュース】米国の北朝鮮分析サイト「38ノース」は5日(現地時間)、北朝鮮北西部・寧辺のウラン濃縮施設で活動が続いているとの分析結果を発表した。

 同サイトは衛星写真の分析結果を基に、寧辺のウラン濃縮施設で車両や装備、人が行き来する活動が継続的に捉えられているとしながら、施設西側の白いトレーラーと推定される車両の登場に注目した。

 このトレーラーは2月16日ごろに現れ、3月27日午前以降は姿が見えなくなった。トレーラーの近くにあったトラックも3月28日に姿を消し、20フィート(約6メートル)の長さの円筒または船積用コンテナがその近くで確認された。

 その後、5月9日に同様のトレーラーが同じ場所に登場し、10人ほどが広場にいる様子が見えた。しかし、トレーラーは5月28日以降再び衛星写真に写らなくなった。

 38ノースは「トレーラーとコンテナの形が液体窒素の運搬用トレーラーと似ているように見える」とし、「液体窒素はウラン濃縮過程で(冷却装置の)コールドトラップの稼働に必要だ」と指摘した。

 また「車両に液体窒素が入っているとすれば、貯蔵タンクを充填(じゅうてん)するために定期的に停車しているものだ」とし、「これは(寧辺の)施設が稼働中であり、濃縮ウランを生産している可能性が高いという新たな手掛かりになる」と分析した。

 一方で38ノースは「衛星写真だけでは(液体窒素用トレーラーか)確認するのは難しい」とし、「実際に濃縮レベルや最大4000個ある遠心分離機を通じて現時点の総生産量を調べる確定的な方法はない」と説明した。

 寧辺の5メガワット原子炉と実験用軽水炉、放射化学実験室では明確な稼働の兆候がみられないと伝えた。

 また、施設内の放射性同位元素生産施設(RPF)と付近の建物2か所をつなぐ管が設置されたとみられるが、目的は分からないとした。

 その上で、RPFが水爆の製造に必要な三重水素(トリチウム)の生産よりは濃縮過程の一部である 六フッ化ウランへの転換に関する施設の可能性があるとの観測も示した。

 これに先立ち、韓国の情報機関・国家情報院は3月29日に開かれた国会情報委員会で「寧辺の5メガワット原子炉は昨年から稼働が中断しており、再処理施設の稼働の兆候はないが、ウラン濃縮施設は正常に稼働中だと判断している」と説明していた。


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