思いやり予算の交渉にあたった韓国外交部の張元三・韓米防衛費分担交渉代表(左)と米国務省のティモシー・ベッツ防衛費分担交渉代表(資料写真)=(聯合ニュース)
思いやり予算の交渉にあたった韓国外交部の張元三・韓米防衛費分担交渉代表(左)と米国務省のティモシー・ベッツ防衛費分担交渉代表(資料写真)=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】在韓米軍の駐留経費負担(思いやり予算)に関する韓米間の新協定の仮署名が、10日に行われるもようだ。韓国の外交消息筋は8日、協定は米国が提示した有効期間1年を受け入れる代わり、金額は米国が当初示した10億ドル(約1100億円)より少ない1兆300億ウォン(約1006億円)台で事実上妥結したと伝えた。 今年1年に限り適用される韓国の負担額は、昨年の負担額(9602億ウォン)に国防費の引き上げ率(8.2%)を反映した1兆389億ウォン前後とみられる。 10日に仮署名が行われれば、3月までに政府内部での手続きが完了し、4月に国会での批准手続きが進められる見通しだ。 仮署名は交渉の首席代表を務める韓国外交部の張元三(チャン・ウォンサム)韓米防衛費分担交渉代表と、米国務省のティモシー・ベッツ防衛費分担交渉代表がソウルで行う予定だ。 米国は協定期限が迫る昨年末の10回目の交渉で突如「首脳部の指針」として、韓国政府に「有効期間1年」で「10億ドル」の負担を要求。有効期間を5年とすることで事実上一致していた中での突然の提案だった。 これに対し、韓国は「有効期間3~5年」と「1兆ウォン」を提示し、交渉は難航した。 韓国側は当初、1年の有効期間は受け入れられないとの雰囲気が強かったが、最終の交渉過程で米国が金額面で、韓国が有効期間でそれぞれ譲歩することで折り合った。 27~28日にベトナムで開かれる2回目の朝米(米朝)首脳会談を前に、韓米同盟の負担になり得る駐留経費負担問題に早期に決着をつけようとする両国の意向が反映されたと受け止められる。 だが有効期間が1年に決まったことで、韓国は早ければ上半期中に再び来年以降の負担金の協定交渉に臨まなければならない。 これに関連し、韓国青瓦台(大統領府)の鄭義溶(チョン・ウィヨン)国家安保室長(閣僚級)は7日、与党「共に民主党」の洪永杓(ホン・ヨンピョ)院内代表と面会した際「今回特別に有効期間が1年になっただけで、今後もそうなるわけではない」と説明したと、同席した与党関係者が伝えた。米国は、米軍が駐留する世界各国との経費の分担方式について自国の政府レベルでの総合的検討が必要だとの理由を示し、今回は特例として有効期間1年を押し通したとされる。 韓国側の負担金は在韓米軍で勤務する韓国人の人件費、米軍基地内の施設建設費、軍需支援費などの名目で使用されている。
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