昨年6月にシンガポールで開催された首脳会談で記念撮影する金正恩(キム・ジョンウン)氏(左)とトランプ氏=(聯合ニュース)
昨年6月にシンガポールで開催された首脳会談で記念撮影する金正恩(キム・ジョンウン)氏(左)とトランプ氏=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】ベトナムで27、28の両日に開催される予定の朝米(米朝)首脳再会談を機に朝鮮戦争の終戦宣言が行われるかどうかに関心が集まっている。 香港メディアは6日、2回目の朝米首脳会談がベトナム・ダナンで開かれる見通しとしながら、米中首脳会談が同じ期間に同地で開かれる予定と報じた。 朝米首脳会談の直後に米中首脳会談が開かれる可能性が取り沙汰されたことで、韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領もベトナム入りし、南北と米中の首脳による終戦宣言が行われる可能性があるとの見方が出てきた。 朝米首脳会談の結果により朝鮮半島問題の核心となる当事国の首脳が終戦宣言をし、平和協定締結のための一歩を踏み出す可能性があるとの見方といえる。 南北米中の首脳が現時点で終戦宣言に積極的な意思を示していることがこのような見通しの背景にある。 南北は非核化の見返りとして提供される「相応の措置」として政治的宣言としての終戦宣言が必要と強調してきた。 中国もかつては「休戦協定の当事国として平和協定に参加すれば良い」との立場を示していたが、朝鮮半島情勢が急変し、昨年からは終戦宣言に参加することに関心を示し始めた。 終戦宣言に最も慎重な姿勢を示してきたとされる米国も最近は多少態度を変えた。 米国務省のビーガン北朝鮮担当特別代表は先月31日に行った講演で「トランプ大統領はこの戦争を終わらせる準備ができている」と述べ、終戦宣言が北朝鮮非核化の相応の措置として議論される可能性を示唆した。 一方で、終戦宣言のための4者首脳会談開催を「期待混じり」とし、開催は容易ではないと見る向きもある。北朝鮮の非核化と、その相応の措置を巡る朝米の交渉だけでも越えるべき山が多いのに、そこに韓中の首脳が加わり、終戦宣言問題まで協議するのは難しいとの見方だ。 韓国青瓦台(大統領府)の金宜謙(キム・ウィギョム)報道官は6日の会見で、朝米首脳会談が開かれる時期に4者による終戦宣言のために文大統領がベトナムを訪問する可能性について、「朝米の交渉がどのように進行するかによるが、可能性は高くないと思われる」と述べた。 さらに、非核化を進展させる手段としての終戦宣言の効用が半減したとし、終戦宣言が実施される可能性を低くみる向きもある。 文大統領はこれまで終戦宣言を「非核化の入り口」と見なし、その必要性を説明してきた。 だが、2回目の朝米首脳会談で非核化の具体的な方法論まで議論される可能性があることを考慮すれば、「非核化の入り口」として終戦宣言は必須ではないとの見方も出てくる。 朝鮮半島平和プロセスの「出口」とも言える平和協定に向かい朝米が非核化の本質を交渉する状況で、4者による終戦宣言の性格は変わらないとしても、その重みは従来とは異なるとの指摘だ。 南北が昨年9月に発表した「平壌共同宣言」について、当時、青瓦台は「実質的な終戦宣言」と評した。 ただ、終戦宣言問題が2回目の朝米首脳会談の議題になる可能性が高いため、終戦宣言の必要性がなくなり、宣言が行われる可能性が完全に消えたとみなすことはできない。 朝米が非核化の相応の措置として終戦宣言を行い、敵対関係の清算を本格化しようとすれば、南北米中の首脳が集まり、終戦を宣言するとの内容が朝米首脳会談の合意に盛り込まれる可能性も排除できない。
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