サムスン電子が連結決算を発表した(コラージュ)=(聯合ニュース)
サムスン電子が連結決算を発表した(コラージュ)=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国のサムスン電子は8日、2018年10~12月期の連結決算(速報値)を発表した。本業のもうけを示す営業利益が大幅に減少し、18年通期でも期待されていた初の60兆ウォン(約5兆8200億円)に届かなかった。世界的に好況が続いていた半導体メモリーが昨年後半から減速し、サムスン電子を支える半導体事業の黒字が大幅に縮小したため。スマートフォン(スマホ)事業も振るわなかった。それでも営業利益が60兆ウォン近く、売上高は240兆ウォン超と、そろって過去最高を更新した。 10~12月期の営業利益は10兆8000億ウォンで前年同期比28.7%減少、四半期ベースで過去最高を記録した前期比では38.5%落ち込んだ。証券各社の予想平均(13兆3800億ウォン)を大きく下回る。14兆ウォンを下回るのは7四半期ぶり。 売上高は59兆ウォンと、前年同期比10.6%、前期比9.9%、それぞれ減少した。 事業部門別の業績は発表されなかったが、半導体事業の営業利益は10兆ウォンを下回ったとみられる。前期(13兆6500億ウォン)から大幅減となる。 スマホ事業を主体とするITモバイル(IM)部門は、フラッグシップスマホ「ギャラクシーS9」シリーズの売れ行きが期待ほどでなく、1兆6000億ウォン台にとどまったと予想される。半導体と共にデバイス・ソリューション(DS)部門を構成するディスプレー事業の営業利益は1兆ウォン程度、消費者家電(CE)部門は5000億ウォン前後の見込み。 サムスン電子はこの日、連結決算とは別に10~12月期の不振について説明する資料を出した。同社は「海外環境の不確実性が拡大する中、(半導体)メモリー事業の需要不振により業績が大きく下がり、スマホ事業も競争が激化し業績が鈍化した」とした。単発的な費用の発生も業績を押し下げる要因になったという。 通期では営業利益が前年比9.8%増の58兆8900億ウォン、売上高が同1.6%増の243兆5100億ウォンと、いずれも過去最高を更新した。 だが、「半導体依存」に対する懸念は深まる。サムスン電子全体の営業利益のうち半導体事業が4分の3程度を占める。実際に18年末からの半導体メモリー価格の下落が、会社全体の業績に響いた。 同社は19年の見通しについて、「1~3月期はメモリー市場の弱含みが続き、業績も低調となりそうだが、下半期からメモリーの業況が改善し、業績は前向きな流れを示すと予想する」と述べた。この先成長が期待される次世代通信の5G、人工知能(AI)、電装事業などに対応するため、技術力の向上を図り事業の競争力強化に努める。
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