船体調査委が公開した携帯電話の復元データーの内容=26日、木浦(聯合ニュース)
船体調査委が公開した携帯電話の復元データーの内容=26日、木浦(聯合ニュース)
【木浦聯合ニュース】2014年4月16日に韓国南西部の珍島沖で沈没し、今年3月下旬に引き揚げられた旅客船セウォル号の船内捜索を行っている船体調査委員会は26日午前、船内から見つかった携帯電話のうち2台のデータを復元した結果をまとめた報告書を公開した。復元されたデータからは当時の状況を推測できるメッセージが残っていた。 携帯電話からはセウォル号出航日の4月15日午後6時42分、「霧で行けないかも」とのメッセージが送信された。同7時2分には「教頭は(修学旅行の)キャンセルを望んでいる」とのメッセージが残っていた。 セウォル号は当初、同6時半に仁川港を出航する予定だったが、濃霧の影響で出航が遅れ、同9時に港を出発した。 船体調査委は当時、無理に出航したかどうかを判断する材料になるとみている。 一方、修学旅行でセウォル号に乗船していた檀園高校(京畿道安山市)の教頭が修学旅行の中止を望んでいたとのメッセージも注目を集める。教頭は事故発生から2日後の4月18日、山で遺体で発見された。「200人の生死が分からないのに、一人だけ生きていくのは辛い。私に全ての責任を負わせてほしい。私が修学旅行を推進した」などと書かれた遺書も見つかった。 生徒らの引率責任者だった教頭は責任を感じて自ら命を絶ったが、メッセージからみると、霧のため出航に反対していたことが読み取れる。 教頭の遺族は殉職にあたるとして、殉職遺族給与を請求したが拒否され、訴訟でも敗訴が確定している。
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