「ワクチン」への言及消えた北朝鮮、理由は…「政治的意図」(画像提供:wowkorea)
「ワクチン」への言及消えた北朝鮮、理由は…「政治的意図」(画像提供:wowkorea)
北朝鮮がコロナワクチンに関して国際社会における開発ニュースや接種ニュースへの言及を自制しており、その理由に関心が集まっている。

21日、最近の北朝鮮労働党機関紙の労働新聞での「ワクチン」言及を確認した結果、最近の報道は3月だった。

新聞は3月12日5面の記事でコロナ防疫を強調する「より厳格に、更に徹底して」というタイトルの記事で、変種ウイルスの危険性に言及し「世界保健機関(WHO)も、各国がワクチンのみ依拠せずに、基本的な保健措置をコロナ対応の礎石として堅持することを推奨している」と報道した。

労働新聞は最近までワクチンについて特別に言及せずに、世界的なコロナ感染状況と死亡者数についてはよく報道している。前日の20日にも新聞は「世界で1億4198万6400人の感染者、303万2190人が死亡」というニュースを伝えた。

国際的なワクチン開発のニュースやワクチン接種を開始したことへの言及は、労働新聞では見られなかった。

また、北朝鮮は最近、ワクチンの共同購入国際プロジェクトである「コバックスファシリティ」のコロナワクチン支援を要請し、もうすぐ配給を受ける予定である。しかし、この事実も労働新聞は報道していない。

党機関紙である労働新聞は、北朝鮮の住民が読む新聞で、党の意図に従って報道記事を選別することにより、北朝鮮の住民への情報を制限または選択することができる。

専門家はこのような北朝鮮の労働新聞報道は、「政治的意図」が含まれていると分析する。

ジョ・ハンボム統一研究院責任研究委員は「北朝鮮はワクチンを確保し接種する能力にどうしても制約がある」とし、「国際ワクチンの動向を紹介すれば、ワクチンに対する北朝鮮の低い(ワクチンの確保と接種)能力を示すことになる」と説明した。

続いて「国際的にワクチンの量が十分になれば、ワクチンについて言及する可能性はある」としながらも 「それまで北朝鮮はコロナ防疫のみに焦点を置き、これらの状況を政治目的に利用して、北朝鮮内の物理的な移動・社会統制手段として活用する可能性もある」と付け加えた。
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