会見を行う正義連の李娜栄(イ・ナヨン)理事長=8日、ソウル(聯合ニュース)
会見を行う正義連の李娜栄(イ・ナヨン)理事長=8日、ソウル(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】旧日本軍の慰安婦被害者を支援する韓国市民団体「日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶連帯」(正義連)は8日、被害者12人が日本政府に損害賠償を求めた訴訟で勝訴したことを受け、歓迎の意を表明した。

 同団体は会見で、判決について「大韓民国の憲法の秩序に合致するだけでなく国際人権法の人権尊重の原則を確認した先駆的な判決だ。世界各国の裁判所が見習うことができる人権保護の新たな地平を開いた」と評価した。

 日本政府に対しては、2015年の慰安婦問題を巡る韓日合意後も歴史的事実を歪曲(わいきょく)し、被害者の被害自体を否定し、世界の国々で慰安婦被害者を象徴する「平和の少女像」の建立を妨害するなど、慰安婦問題を消し去ろうと血眼になっていると批判した。

 また、原告のうち存命中の被害者が5人にすぎず、時間がないとした上で、日本政府が判決に従い賠償するよう求めるとともに、「20世紀最大の人権侵害犯罪に挙げられる日本軍慰安婦問題を正直に認め、真の謝罪と追悼、持続的な真相究明、正しい歴史教育を行い、全面的な法的責任の履行に乗り出すべきだ」と促した。

 ソウル中央地裁は同日、慰安婦被害者12人が日本政府に損害賠償を求めた訴訟で、原告1人当たり1億ウォン(約950万円)の賠償を命じた。


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