ソウル中央地裁で行われた逮捕状発付に関する審査に出席するチョ氏の弟=31日、ソウル(聯合ニュース)
ソウル中央地裁で行われた逮捕状発付に関する審査に出席するチョ氏の弟=31日、ソウル(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】チョ国(チョ・グク)前韓国法務部長官の親族が運営してきた学校法人を巡る不正疑惑で、検察は10月31日、チョ氏の50代の実弟を逮捕した。学校法人の事務局長を務めた弟は法人を相手取って「偽装訴訟」を起こしたほか、採用不正に関与した疑いが持たれている。検察は同月4日に最初の逮捕状を請求したが裁判所が棄却。29日に強制執行妨害などの容疑を加えて再請求し、裁判所は31日夜に逮捕状を発付した。チョ氏一族を巡る一連の疑惑での逮捕者は、チョ氏の親類の男、チョ氏の妻に次いで3人目。

 チョ氏の弟は2016~17年にこの学校法人の中学校の教師を採用する際、志願者の2人から2億1000万ウォン(約1940万円)を受け取る代わりに試験問題と解答を渡した疑いが持たれている。この問題に対する捜査が始まると、証拠隠滅を図るためブローカーに資金を渡して海外逃亡を指示したとされる。

 また、工事を偽装して学校法人の工事代金債権を確保し、06年と17年に学校法人を相手取り訴訟を起こして同法人に100億ウォン台の損害を負わせた疑いもある。06年の勝訴後には債権を妻に譲り、09年に離婚しているが、検察は債権を入手した韓国資産管理公社の強制執行を回避するための偽装離婚とにらんでいる。

 裁判所は31日の逮捕状の発付可否を巡る審査で、「前回の令状請求前後の捜査進行により追加された犯罪容疑および身柄拘束理由に関する資料などを総合すると、拘束の必要性と相当性が認められる」と説明した。

 弟が逮捕されたことで、ほかのチョ氏の身内が学校法人の不正に関与したかどうかの捜査にも弾みがつきそうだ。同法人の理事長はチョ氏の父親(故人)から母親に引き継がれている。チョ氏も1999~2000年に理事を務めた。


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