歌手キム・ジャンフン、「防弾少年団」問題で”日本語の長文”を安倍首相の写真と共に掲載 「批判の前にまず謝罪すべき」(画像:キム・ジャンフンSNS)
歌手キム・ジャンフン、「防弾少年団」問題で”日本語の長文”を安倍首相の写真と共に掲載 「批判の前にまず謝罪すべき」(画像:キム・ジャンフンSNS)
韓国歌手キム・ジャンフン(51)が原爆投下写真がプリントされた衣装を着用したとしてアイドルグループ「防弾少年団(BTS)」を非難する日本の一部媒体に関連し、「加害者である日本が被害者コスプレをしている」と言及。さらに、「防弾少年団」事態に関する文章を14日正午に掲載すると予告していたが、予告時間通りに日本語と英語で長文を公開した。

キム・ジャンフン の最新ニュースまとめ

 以下、キム・ジャンフンが掲載した日本語での文章全文。(すべて原文まま)

全世界の人々とアーミーへ

この文は個人の主観的な意見以上の、歴史的記録と普遍的常識に重点を置いたファクトチェックです。もし共感してくださるなら、ただBTSのファンとしてではなく、正義の通る世界を夢見る地球人の一人として、この内容を世界中に広く知らせてくださることを願います。

BTSに関して、今、日本では一部メディアの悪意のある報道と放送出演中止など、非常識なことが起きています。

私はこの問題をBTSや日韓の問題ではなく、正しい歴史観、常識、人類愛的な側面として理解することを願っています。

BTSのジミン君が数年前の韓国の光復節(=韓国が日本の植民地支配から解放された独立記念日)に、我らの歴史・解放・コリア・愛国心などの英語の言葉がプリントされた光復節の記念衣装を着ました。

このことに言い掛かりをつけてBTSに対して今日本で行われている上で言及した事柄と、これを傍観する日本政府の態度は非常に心の狭い行動であり、自分たちの侵略の歴史を否定する、過去をまったく反省していない態度だと思います。

そして日本の植民地となって大変な苦痛を受けたアジアの多くの国々に対しても、とても無礼な態度であると思います。

もちろん植民地支配というものはいかなる場合でも正常ではないことでしょうが、日本の植民地支配の方法は西洋のそれとはかなり異なりました。

韓国で日本は、韓国を日本の侵略戦争であるアジア太平洋戦争の道具として強制徴集・強制徴用・強制性奴隷動員などの蛮行を犯しました。

中国のハルビンに駐屯した731細菌部隊は、一名「丸太」と呼ばれた生きた人間を対象に生体実験を行った日本軍の部隊です。1940年以降、少なくとも3,000人の韓国人・中国人・ロシア人・モンゴル人などが犠牲になったと推定されています。

1947年に米国陸軍調査官が東京で作成した報告書には、人間の行為としては信じられないほどの731部隊の残酷行為が記録されています。

日本は加害者でアジアは被害者でした。しかし現実は、加害者である日本が被害者のようなコスプレをしているという状態です。

過去に日本による被害国であった国のある青年が、自国の光復節(=日本の植民地支配からの独立記念日)を振り返ったことについて、加害国の日本がなぜそのような態度を取ることができるのでしょうか。反省と謝罪という言葉は、日本という国にだけは存在しないのでしょうか。

歴史問題に関して、これから人間愛と常識という側面からBTSのジミン君の話をしてみようと思います。

BTSのジミン君の着ていた服には、原爆投下の時の雲の写真もあります。日本はこれを問題視していると聞いています。

果たしてジミン君は、日本をからかうためにそのシャツを着たのでしょうか。常識的にそんな確率はまったくありません。

過去日本から踏みにじられた韓国人でも、独島や強制性奴隷問題を主導している私でも、原爆投下によって多くの日本人が命を失ったことに対して心を痛めています。多分人間なら誰でも心を痛めているでしょう。命はいかなる場合でも大切なものですから。これが常識です。

ですから人間であれば誰でも普遍的な常識から考えると、ジミン君のその行為が嘲弄ではないことがわかるので誰も問題にしないのに、日本はただその点にのみ重点を置いて議論を呼び起こし非難しているのです。

日本はそれを批判する前にまず、過去に日本の行なった多くの戦争と、それによって犠牲になった多くの被害者たちに謝罪することを優先すべきです。

しかし、今までの日本の行動から見て、歴史に対する反省と謝罪は見当たりません。

1番目の写真を見ると、日本の安倍首相が731という番号の書かれた飛行機に乗って、親指をあげて明るく笑いながら写真を撮っている姿を見ることができます。

731は上に述べたように、ハルビンに駐屯した人類史上最も残忍な生きた人間を対象に生体実験を行った日本軍部隊の名称です。

加害国の総理としてああいう行為が果たして可能なのか問いたいです。たとえ加害国の首相でなくても、たった一人の市民であれ、ああいう写真は撮ってはならないでしょう。

2番目の写真は旭日旗で、第2次大戦当時、侵略を繰り広げた日本軍が使用した軍旗です。

ナチス・ドイツのハーケンクロイツと同じ脈絡の戦犯旗です。日本は未だにその事実を認めず、各種国際スポーツ大会で応援旗として使っています。また多くの商品のデザインに使っています。

3番目の写真は日本の靖国神社です。1869年に建設された招魂社が1879年に靖国神社になりました。特に靖国神社は、日本の対外戦争で戦い命を落とした日本軍兵士の霊魂を慰霊し、神として祀る神社です。1978年からは、第2次世界大戦を起こした責任の最も大きいA級戦犯14人を神として祀り、祭祀を行っています。さらに驚くべきことは日本の首相や政府高官たちが靖国神社を訪ねて参拝するという事実です。

日本は、戦争を起こしたA級犯罪者を神として祭っているのです。

2013年12月には、安倍晋三首相が公式に靖国神社を参拝し、国際的な非難を受けたこともありました。

ドイツとは大きく比較される行為です。

ドイツは第2次世界大戦後、ナチスの蛮行について徹底して国際社会に謝罪し、行動に移してきました。

1970年、ビリー・ブラント西ドイツ首相(当時)は、ポーランドの「ナチスによるユダヤ人犠牲者追悼碑」を訪ねてひざまずいて謝罪し、全世界を驚かせました。ビリー・ブラント首相がひざまずくとドイツは再び立ち上がりました。そしてヨーロッパに平和の花が咲き始めました。

2013年8月、ドイツのメルケル首相は、「ドイツ人はナチスの各種犯罪・犠牲者に対して永遠の責任がある」と繰り返し謝罪しました。

ドイツは今も第2次世界大戦の戦犯に対して大変重い重刑を言い渡すことで、絶え間ない謝罪と責任を果たしています。

したがって過去を鏡にして今日を生きてきたからこそ、今日のドイツは最も堅固な強国の一つになったのです。日本はドイツから学ばなければなりません。謝罪の方法を...

ブラント首相がひざまずいてドイツが立ち上がったように、日本の極右と日本政府が過去の侵略の歴史についてひざまずかなければ結局日本がひざまずくこととなり、日本の善良な国民たちだけが被害を受けることになるでしょう。

私は歌手でありつつも独島と強制性奴隷という部分について第一線で行動しているので、日本では私を反日歌手として嫌っていますが、私は日本が嫌いでもなく日本人を憎んだこともありません。それどころか、韓国と日本は激変する国際社会で生き残るために手を握らなければならないと思っています。

日本と韓国は、まるで一国(One Country)のような体制を作って真の友となり、互いに助け合い力を合わせて世界へ進み、平和を産み出す役割をしなければならないと思います。

それには過去史があまりにも可視的な存在です。

日本政府と右派たちがドイツのように過去史を徹底的に反省して清算することができないので、韓国と真の友だちになれないのがとても悔しいのです.

望むべくは日本はこれ以上歴史を歪曲せず、謝罪することが恥ずかしいことではないということを悟り、被害を与えたアジアの国々に対し、真の謝罪をすることなのです。

その瞬間、アジアには平和の波が起こるでしょう。ひいては全世界への良い影響力もまた大変大きなものとなるでしょう。

最後に、

日本は今やBTSに対して行っている強引でせせせこましい行動を中断し、日本に居住している韓国人に対する嫌韓行為や傍観を止めることで、世界に向かう日本の真の謝罪の第一歩を踏み出すことを願います。

その第一歩を踏み出すこと、すなわち過去の日本の植民地支配と侵略戦争によって被害を受けた韓国をはじめとしたアジアの多くの国々、さらには米国までも含めたすべての被害国に対する真の反省と謝罪を促します。

今は喧嘩をする時ではありません。地球が生き残るために力を合わせなければならない時です。

環境汚染と人間性の喪失、資源の枯渇など、数多くの人類の課題... それらを解決するために手を握らなければなりません。

日本よ、

今、真の謝罪を通じて過去史を清算し、ともに手を取り合っていきましょう。

友だちのような日韓のために、アジアの平和のために,

そして人類の平和のために。

共に歩むのなら、私たちにはそれを可能にする力があるでしょう。
Kim Jang Hoon-


Copyrights(C)wowkorea.jp 0