逮捕状請求が棄却されたことを受け、ソウル南部拘置所から出る趙氏=6日、ソウル(聯合ニュース)
逮捕状請求が棄却されたことを受け、ソウル南部拘置所から出る趙氏=6日、ソウル(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】ソウル南部地裁は6日未明、相続税の脱税などの疑いが持たれている大韓航空を中核とする韓国の財閥、韓進グループの趙亮鎬(チョ・ヤンホ)会長に対する逮捕状請求を棄却した。検察は逮捕状の再請求を検討する方針だ。

 地裁は「被疑事実に争いの余地があり、現段階で拘束しなければならない事由が認められない」とした。

 趙氏は1999年、航空機導入を巡って数百億ウォン(数十億円)の税金を脱税したとして逮捕されたことがある。今回は逮捕を免れた。

 検察は会議中に腹を立ててコップを投げるなどのパワハラ行為をしたとして暴行などの容疑で趙氏の次女で大韓航空元専務の趙顕ミン(チョ・ヒョンミン)氏への逮捕状を請求したが棄却され、自宅警備員らを暴行したなどの疑いがある趙氏の妻、李明姫(イ・ミョンヒ)氏に対する逮捕状請求も棄却されている。

 検察は今月2日、国際租税調整に関する法律違反や特定経済犯罪加重処罰法上の横領・背任・詐欺、薬事法違反などの容疑で趙亮鎬氏の逮捕状を請求した。趙氏はグループ創業者の父親の海外保有資産を譲り受けた際、相続申告をしていなかった疑いが持たれている。趙氏を含む兄弟の脱税額は500億ウォンを超えるとされる。

 また、海外口座を申告しなかったことや、大韓航空機内で客室乗務員のナッツの出し方に怒り滑走路に向かっていた機体を引き返させ「ナッツ姫」と呼ばれた長女の趙顕娥(チョ・ヒョンア)大韓航空元副社長の裁判費用を会社に負担させたほか、違法に薬剤師を雇う方式で薬局を経営し数十億ウォンの不当な利益を得たなどの疑いもある。


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