中国大使館を訪れて李進軍大使(右)に哀悼の意を表する金正恩氏=24日、ソウル(朝鮮中央通信=聯合ニュース)
中国大使館を訪れて李進軍大使(右)に哀悼の意を表する金正恩氏=24日、ソウル(朝鮮中央通信=聯合ニュース)
【北京聯合ニュース】北朝鮮で22日夜に発生し、中国人32人と北朝鮮住民4人が死亡した交通事故に対し、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長と中国の習近平国家主席が自ら収拾に乗り出した。3月下旬の両氏による首脳会談で急速に改善する中朝関係を反映したものとの見方も出ている。27日の南北首脳会談と6月初旬までの開催が見込まれる米朝首脳会談を控え中国という後ろ盾がほしい北朝鮮と、朝鮮半島非核化を巡る議論で蚊帳の外に置かれることを危惧する中国の思惑が一致し、互いに一段と近づこうとしている様子だ。

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 中国外務省や北朝鮮の朝鮮中央通信によると、金正恩氏は事故のわずか数時間後の23日午前6時半に平壌の中国大使館を訪れ、哀悼の意を伝えた。また、中国人負傷者らが入院している病院も見舞いに訪れた。

 北京の消息筋は、北朝鮮の最高指導者が外国人の交通事故で他国の公館を訪れるのは異例だとし、「北朝鮮が近ごろどれほど中国(との関係)にも力を入れているのかを示すものだ」と話した。

 習近平氏も23日、北朝鮮当局と協力して事故の収拾に全力を挙げるよう自ら指示した。これを受け、李克強首相は事故の経緯調査と治療、事故収拾に最善を尽くすよう関係機関に求めた。

 ある消息筋は「南北、米朝首脳会談を控え中朝関係が非常に重要になっている今、今回の事故が互いを近づける契機となるかもしれない。特に米朝首脳会談後に習近平主席の訪朝が予想されており、中朝間の意思疎通は一層強化されるだろう」と話している。


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