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文大統領は11日、南北首脳会談準備委員会の会合で、米朝首脳会談で「朝鮮半島非核化目標の達成とこれを通じた恒久的な平和定着に向け大きな一歩を踏み出す成果があるものと期待している」と述べ、南北首脳会談が米朝首脳会談の成功につながる良い道しるべ役を果たせるよう準備しなければならないと指示した。
非核化に向け米朝の仲介役を自任する文大統領にとって、南北首脳会談では正式な非核化宣言を引き出すことが最大の課題となる。首脳会談の成果を盛り込む宣言文または合意文で非核化を巡りどの程度踏み込むかが、米朝首脳会談の「バロメーター」として作用するため、文大統領と金委員長の意見調整が朝鮮半島の運命を決める鍵になる見通しだ。
非核化の手法を巡り、当事国である米朝間の隔たりは大きい。トランプ政権は核放棄を先行させる「リビア方式」を唱え「非核化するまで補償はない」とのメッセージを繰り返し発している。北朝鮮が主張する、細分化した措置を取るたびに補償を得る「段階的で同時並行的な非核化」には否定的だ。米朝が歩み寄れなければ朝鮮半島の緊張は再び高まらざるを得ず、文大統領が仲介役として米朝のこうした溝をどれだけ埋められるか、外交力が問われる。
文大統領は、包括的ながらも段階的な「第三の解決策」を念頭に置いているとされる。非核化に対する原則的な合意とそれに伴う大枠のロードマップ(行程表)を首脳レベルで取り決め、具体的な履行を段階的に行っていく手法だ。韓国青瓦台(大統領府)の関係者も16日、「包括的かつ段階的な方式で妥結することが大きな方向だ」と明らかにした。
青瓦台の鄭義溶(チョン・ウィヨン)国家安保室長(閣僚級)は先のボルトン米大統領補佐官(国家安全保障担当)との会談で非核化のシナリオを協議したとされ、文大統領は韓米が擦り合わせた案を基に金委員長を説得するとみられる。文大統領は、南北、米朝の首脳会談で意味のある合意に至れば南北と米国による首脳会談を開き、その実行力を担保したい考えだ。
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