女性ラッパー・KittiB側「Black Nutの追加犯罪を捜査中」と明かす…自身へ向けた性的歌詞等で告訴

韓国の女性ラッパー、KittiB（キディビ、27）が性的な歌詞で物議をかもしたラッパー、Black Nut（29）に関して、追加犯罪を捜査中と明らかにした。

　KittiBの代理人である法務法人ダジウォンのキム・ジユン弁護士は5日、報道資料を通して「現在、楽曲発売以外にも、Black NutのKittiBに向けた追加犯罪が発見され捜査中にあり、関連資料を準備している」と明かした。

　これを前にKittiBの法律代理人はBlack Nutのアルバム発売行為などを性暴力犯罪の処罰などに関する特例法（通信媒体利用淫乱）違反、予備的な情報通信網法違反で告訴した。

　これに関連して、方背（パンベ）警察署は証拠資料を収集し、性暴法(通信媒体利用淫乱罪)の起訴意見で検察に送検した。以後、検察は事案の深刻性を認識し、Black Nutを正式起訴したが、性暴法と情報通信網法違反は不起訴処分とし、単純な侮辱容疑を適用した。

　キム・ジユン弁護士は「前例のない犯行に、厳重な捜査と正式起訴を通して被害者の被害回復の可能性ができたことは幸いだと考える。しかし、これは深刻な性暴力であるが、性暴法などが不起訴処分となったことは遺憾だ」と伝えた。続けて「Black Nutの犯行は新しい型の性犯罪であるため、法の適用が難しかったのかもしれないが、明らかに“性暴力犯罪の処罰などに関する特例法”に規定された内容で処罰可能な行為が、単純な侮辱で起訴されて残念だ。被害者の完全な被害回復のために努力する」と主張した。

　一方、今回の告訴でKittiBがヒップホップのディス文化を否定しているとの疑問が投げかけられたことについては「我々はディス文化の存在を否定しているのではない。リング上でボクサーに暴行罪が認められないように、Black Nutの行為がディス文化の範疇に属する行動ならば、私たちも告訴しなかっただろう。だが、Black Nutの行為はディスの範疇を超え、一方的なセクハラに値する」と強調した。

　また「被害者が番組に出演してまで自制してほしいとお願いしたにも関わらず、Black Nutは続けざまにKittiBに対しセクハラ行為をはたらく歌を発売し、今でもその歌は音源サイトで共有されている。こうした歌が何のヒップホップ精神でディス文化なのか、後ろにバックミュージックだけが敷かれているだけで、これは重大な性犯罪だと考える」と答えた。

　これに先立ち、Black Nutは数回、自身の楽曲でKittiBを言及し、性的な歌詞を書いた。

　これにKittiBは自身のSNSに、「Black Nutが自身の家族やファンにとって、ストレスや傷を与えるトラウマのような存在」とし、「強硬対応に出る」と明かしていた。そして昨年5月、Black Nutを性暴行犯罪などに関する特例法違反と侮辱犯行の罪目で告訴した。