懇談会で発言する趙大使=6日、ニューヨーク(聯合ニュース)
懇談会で発言する趙大使=6日、ニューヨーク(聯合ニュース)
【ニューヨーク聯合ニュース】韓国の趙兌烈(チョ・テヨル)国連大使は6日(米東部時間)、韓国メディアの記者団と懇談会を行い、北朝鮮の核・ミサイル開発に対する国際社会の制裁について「現在の圧力路線を維持すべきだ」と述べた。 趙大使は「南北関係が冷え込み、不安定性が残っているが、対北圧力は忍耐心を持って維持しなければならない」として、「北が苦痛を感じるときに新しい変化があるはずだ」との考えを示した。 また、北朝鮮が対話に応じていない中、国際社会が先に対話の方向に進む場合はこれまでの国際社会の取り組みが無駄になるとの懸念を表明した。 趙大使は外交部第2次官を務め、11月に国連大使に任命された。対北朝鮮制裁のほか、北朝鮮の人権問題、多国間外交強化などに取り組む見通しだ。 趙大使は、潘基文(パン・ギムン)国連事務総長が北朝鮮の核問題や南北関係を進展させると期待されたが、北朝鮮問題が過去より悪化したことに関して、「原因は北にある」として、「北が(対話を)しないとしているのに、糸口を探ることはできない」と反論した。 北朝鮮の人権問題については、「本質は北のシステム、体制、リーダーシップの問題であり、単純な人権問題として扱えない」と説明。「核と人権は総体的な問題としてアプローチしなければならない」との認識を示した。 対北朝鮮制裁をめぐる中国の役割に関しては、「中国政府の多くの関係者が北を過去のような戦略的な資産として見なしていない」とし、「われわれの戦略的な懸念に中国が賛同するよう努力しなければならない」と述べた。 その上で、「目に見える成果がないことにどれだけ耐えられるかによって政策の成否が左右される」と強調した。 趙大使は「多国間外交は韓国外交のブルーオーシャン(未開拓の市場)で、韓国に対する国際社会の期待と信頼が高い」とした上で、「朝鮮半島や北東アジア問題にとらわれず、国内で関心事ではないことにも取り組みたい」と覚悟を示した。
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