【カンヌ聯合ニュース】フランスで開催されているカンヌ国際映画祭で18日(現地時間)、非コンペティション部門に出品された韓国映画「哭声」(原題)のナ・ホンジン監督が記者会見に臨んだ。 「哭声」は、平穏な農村で立て続けに発生した殺人事件を描いた。事件は村の外からミステリアスな男(國村隼)がやって来てから起き始め、村人たちは全ての事件の原因が男にあると疑う。 司会者から、なぜ観客を混乱させるのが好きなのかと尋ねられたナ監督は「悪意があるわけではない」と冗談交じりに答え、「映画の最大の盛り上がりを心理的な混沌(こんとん)の最大化として表現したかった」と説明した。 また、映画の終盤で誰の話を信じてよいのか観客を惑わせるシーンについては「映画を見た観客にこの状況をどう理解したのか聞いてみたい。劇中の主人公と同じように決定する瞬間を与えたかった」と話した。 記者会見に同席した日本の俳優、國村隼は、肉体的にハードな撮影だったのではないかという質問に「極端にきつい撮影だった。ナ監督は満足するまで絶対に妥協しないので大変だった」と振り返った。 すると、ナ監督は「隼さんはじめ出演者全員に謝罪します」とユーモアたっぷりに切り返した。 また、「ここに来られなかった出演者やスタッフにも大変な苦労をかけた。ありがとうと言いたい」と話した。 フランスの記者が同映画祭ミッドナイト・スクリーニング部門に招待されたヨン・サンホ監督の「釜山行き」(原題)と同じように「哭声」も登場人物が死ぬときに過去を回想するシーンが出てくるが、これは偶然なのか韓国的なものかと尋ねた。 ナ監督は「韓国的な宗教の色彩を表現しながら、聖書に基づいた別のストーリーを描いた」としながら、「この映画を見る観客はさまざまな宗教を信じる人たちだろうと考え、そうした人たちが宗教的な立場からも受け止め理解できる映画を作りたかった」と語った。 sjp@yna.co.kr
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