【ソウル聯合ニュース】米プロバスケットボールNBAの元スター選手、デニス・ロッドマン氏が訪朝したものの、北朝鮮メディアは20日午前現在、到着のニュースを伝えていない。
 今年2月と9月に訪朝した際にはロッドマン氏の到着を当日に報じていることから、さまざまな憶測が広まっている。
 ロッドマン氏は19日に中国・北京首都国際空港から高麗航空機で平壌に向かい同日に到着した。このニュースはAP通信など海外メディアを通じ伝えられた。
 ロッドマン氏が初めて訪朝した2月26日には、北朝鮮の朝鮮中央通信が同日平壌に一行が到着し、空港では孫光浩(ソン・グァンホ)体育省次官らが出迎えたと短く伝えた。
 翌2月27日には朝鮮労働党の機関紙「労働新聞」が一行の写真とともに平壌到着のニュースを掲載した。
 2回目の訪朝の際にも、平壌に到着した当日の9月3日に朝鮮中央通信と朝鮮中央テレビが到着のニュースを伝えている。
 3回目の訪朝となった今回、ロッドマン氏の平壌到着のニュースを当日伝えなかったことをめぐり、一部では張成沢(チャン・ソンテク)元国防副委員長の処刑による北朝鮮内の雰囲気や住民感情を意識したのではないかという見方が出ている。
 対北朝鮮消息筋は「北朝鮮メディアが明日までに訪朝のニュースを報じる可能性はあるが、今の段階ではロッドマン氏の訪朝を住民に知らせたくないのだろう」と分析した。
 また、金正恩(キム・ジョンウン)第1書記が叔父である張氏を処刑した直後に米国のNBA元スター選手と「楽しい時間」を過ごすのは、あまり良い姿ではないとしながら、「金第1書記がロッドマン氏と面会しても北朝鮮メディアはこれを報じない可能性もある」と指摘した。
 金第1書記は過去2回ともロッドマン氏と面会しているが、今回は面会しない可能性もあるとの観測も聞かれる。
 ロッドマン氏は今月23日まで平壌に滞在し、北朝鮮のバスケットボール代表チームの指導にあたる。来年1月8日の金第1書記の誕生日に合わせ再度NBAの引退選手らと共に訪朝し、米国チームと北朝鮮チームによるバスケットボール親善試合を計画しているとされる。

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