キム・テウ
キム・テウ
「子どものころから夢みていた俳優をこんなに長く続けて、いまでも胸が高鳴り緊張できてうれしいです」。韓国俳優キム・テウは、16年間演技を続けることができて幸せだと話す。

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 彼は1996年にデビューし、映画「接続」(1997)で強い印象を残した後、「JSA」(2000)のような興行作品をはじめ、ホン・サンス監督の「女性の男性の未来だ」(2004)、「浜辺の女」(2006)、「よく知りもしないで」(2008)などに出演。フィルモグラフィーを厚く固めてきた。

 映画ファンにはお馴染みの俳優だが、2010年「汝矣島」以降、少しの間スクリーンに姿を見せず、最近SBSドラマ「おバカなお母さん」で久しぶりにテレビドラマで顔を見せた。映画「私が告白をしたら」でスクリーンにカムバックするのは、2年ぶりとなる。

 15日の映画公開を前に先ごろ、光化門でインタビューに応じたキム・テウは「2年前と変わったことはありません」と口を開いた。
 
 「映画でだけ僕を見ていた方は久しぶりだと感じるかもしれませんが、僕の立場で言うと休まずに何かを撮影してきたため、久しぶりだとは思いません。デビュー以降、演技を休んだことはほとんどありませんでした」

 ホワイトカラー階層の平凡な男性役ばかりこなしてきた彼は、今回の作品で平凡でありながらも自由な30代後半の男性を演じた。

 彼が演じた映画制作者で監督のチョ・インソンは、ソウルに住んでいるが江陵(カンヌン)を愛してやまず、週末になると江陵に帰る人物。そこで偶然にソウルを愛する女性(イェ・ジウォン)と出会い、週末にお互いの住まいを交換し過ごしながら、好感を抱き始める。内容的にはロマンティックコメディにちかい映画だ。

 主人公が映画制作者で監督であるという設定や江陵を愛するという趣向は、映画を演出したチョ・ソンギュ監督のストーリーでもある。

 キム・テウは、ホン・サンス監督の映画を配給してきたチョ監督と昔から親しくしており、その縁で今回の出演が決まったという。

 「シナリオの設定がおもしろいと感じました。映画監督であり制作者というのは平凡な職業ではありませんが、拒否感を抱いたり、あまりに新しい事柄だったりはしませんよね。週末だけ自宅を取り替えるというのは、ファンタジーのような話ですが、現実的で簡単に会うことのできる人がファンタジーのようなことをする、というのが大きな魅力だと思いました。実際、僕も週末になると済州島(チェジュド)に行きたいですが、それはできませんからね。そうなれば楽しそうだな、ということを映画のテーマにした点が気に入りました」

 映画制作者で監督というキャラクターは、これまで映画界で多く見てきた人たちだからこそ演じやすかったという。さらに、江陵での映画撮影が楽しかったと話す。

 「全体分量3分の2を江陵で撮影したのですが、1か月以上ペンションで、全スタッフと家族のように過ごしました。江陵の魅力も本当にたくさん知ることができ、美しい海やたくさんの有名でおいしいお店がある場所でした。また、江陵は現代的に開発されながらも地域固有の雰囲気も大切にしているところが僕は好きですね」

 彼は、相手役イェ・ジウォンとその他共演者たちにも感謝を述べた。

 「イェ・ジウォンさんは、心も体も健康で純粋な方です。撮影していて息もぴったりでした。また、映画が穏やかで、特別な事件転換がなくてもアン・ヨンミ(女性お笑い芸人)さんをはじめ共演者の方々が演技を本当に一生懸命にしてくれて、映画がさらにおもしろいものとなりました。同じチームで撮影ができて感謝しています」

 40代となっても、キム・テウは恋愛作品がよく似合う俳優だ。

 その秘訣を聞くと、彼は照れくさそうにしながら「1日に1時間以上、運動して体の管理をする以外には特にありません」と答えた。

 キム・テウの後に続いて、俳優の道に進んだ弟キム・テフンの話を持ち出すと、口元が微笑んだ。4歳違いのテフンとは幼い頃からいつも仲が良かったという。

 弟について彼は「まだ至らない点は多いが、姿勢がしっかりとした俳優」と賞賛した。

 キム・テウは来年2月、SBSで放映されるノ・ヒギョン作家のドラマ「その冬、風が吹く」に殺人請負業者という役柄で出演が決まっている。

 「以前は模範生や大学院生、医師のような”知識人”というキャラクターを主に演じていたが、年齢を重ねるにつれてどんどん役柄も幅広くなりました。俳優として良いことだと感じています」とキム・テウは自信に満ち溢れた表情で語った。

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