韓国国防部=(聯合ニュースTV)
韓国国防部=(聯合ニュースTV)
【ソウル聯合ニュース】北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の異母兄、金正男(キム・ジョンナム)氏がマレーシアで殺害された事件について、韓国国防部が国会国防委員への報告資料で、金委員長が正男氏を殺害したと記していることが21日、分かった。 国防部は前日の資料で、「張成沢(チャン・ソンテク、元北朝鮮国防副委員長)を処刑し、異母兄の金正男まで殺害した金正恩の反人道的な残虐性について、軍の精神教育で取り上げる計画だ」と報告した。張氏は金委員長と正男氏の叔父で北朝鮮ナンバー2だったが、2013年12月に処刑された。 韓国政府は正男氏殺害の背後に北朝鮮政権がいるとしているが、この資料では加害者として金委員長を名指ししたことになる。これに関し国防部関係者は、「北の政権が金正男殺害の背後にいることの延長線上で金正恩の名を記した。常識的に考え、金正恩の指示があったのではないか」と述べた。 国防部は近く、最前線に設置された北朝鮮向け宣伝放送用の拡声器を使い、事件を北朝鮮側に伝えるとみられる。事件発生直後には死因が正式に確認されてから検討するという慎重な姿勢だったが、マレーシア警察の発表などを通じ北朝鮮政権の関与が明らかになりつつあり、北朝鮮向けに放送する方針を固めたとされる。 北朝鮮は事件が住民に伝わらないよう徹底した報道規制を敷くと予想されるが、韓国は拡声器を使った放送を通じ、南北軍事境界線(MDL)に近い地域の北朝鮮住民と軍部隊に金委員長の残忍さを知らしめる考えだ。 国防部はまた、二国間や多国間会議などの軍事外交ルートでも、北朝鮮政権の違法な行為を積極的に説明する計画だ。
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