成功とされる6月22日のムスダン発射実験(参考資料)=(聯合ニュース)
成功とされる6月22日のムスダン発射実験(参考資料)=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】北朝鮮が20日に北西部・平安北道亀城市の空軍飛行場付近から発射した中距離弾道ミサイル「ムスダン」は、点火直後に爆発し、これを搭載していた発射車両も燃えていたことが確認された。韓国政府筋が26日、明らかにした。 発射車両の前の座席に人が乗っていたら複数の死者が発生した可能性があるが、人命被害は確認されていない。 韓国の軍と情報当局は、北朝鮮が改良した液体ロケットをムスダンに装着し実験を行い、このロケットの燃料チューブなどの装置に欠陥があり爆発したと分析したようだ。 政府筋は「(発射に)失敗したムスダンの弾頭部の形が変わっていないことから、弾頭の重量による過負荷とは思われない」と話した。また、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長がどうにかして飛行能力とミサイルの性能を証明しようと担当者をせかしたことも、ムスダン発射実験が連続で失敗した要因との見方を示した。 軍は、金委員長がこのムスダン発射実験を現場で見守った可能性が高いとみている。 北朝鮮は4月15日からこれまでに合計8回、ムスダンの発射実験を実施したが、6月22日を除くとすべて失敗した。 ある消息筋は「北は西側世界の基準でみると粗雑に製作した缶程度のロケットでも100キロほどの物体を宇宙空間に打ち上げることに成功した」と話す。発射失敗の現場でメンツがつぶれた金委員長にせかされ、欠陥がありそうなところを応急処置し、またすぐに発射を試みるだろうと予想した。
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